責任とやりがいをもって働く!屋内農園型障がい者雇用支援サービスIBUKI【ボルボ・カー・ジャパン導入事例】

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近年、世界中でSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みが実施されています。

SDGsは、2015年に国連サミットで採択され、2016年から2030年までの15年間で達成するために掲げられた目標です。

SDGsで掲げられた17の目標の中には、「働きがいも経済成長も」や「人や国の不平等をなくそう」があり、SDGsは障がい者雇用にも関わりがあります。

日本においても、企業は社会の一員として、目標達成に向けて積極的に取り組まれていることでしょう。

貴社では障がい者雇用において、どのように取り組んでいらっしゃいますか?

株式会社スタートライン(以下、スタートライン)では社会課題を解決するための選択肢の一つとして『屋内農園型障がい者雇用支援サービス IBUKI(以下、IBUKI)』を展開しています。

屋内農園型障がい者雇用支援サービスIBUKIとは?

そのような中で、株式会社スタートライン(以下、スタートライン)は、人事担当者向けの障がい者雇用セミナーをオンラインにて開催しました。

今回のセミナーでは、IBUKIを導入しており、日本のボルボ車の輸入業者であるボルボ・カー・ジャパン株式会社(以下、ボルボ)の人事総務部 障がい者雇用担当、松下令奈氏ご登壇のもと、『人の「安全」に取り組む ボルボ・カー・ジャパンのSDGsアクション』というテーマでお話がありました。

ボルボ・カー・ジャパン株式会社 人事総務部 障がい者雇用担当 松下令奈氏

障がい者雇用を取り組む企業の人事担当者の中には

・障がい者を雇用してもすぐ離職してしまう
・農園型の障がい者雇用を検討しているがイマイチイメージがわかない
・SDGsアクションのひとつとして障がい者雇用にも取り組みたいが知見がない

などの悩みをお持ちの方もいらっしゃることでしょう。

障がい者雇用に取り組むうえで、ぜひ参考にしてください。

目次


責任とやりがいを持って「仕事」として業務に取り組んでもらいたい

■ボルボのSDGsの目標や取り組みについて教えてください

ボルボは、安全と環境のサステナビリティに注力しています。
主に取り組んでいるのは、二酸化炭素の削減です。

まず、ボルボ車の全てのモデルに電動車を導入する予定です。また、車体や部品などを車ではなく列車で運ぶことで二酸化炭素の大幅な削減にも取り組んでいます。

ボルボは、安全と環境のサステナビリティに注力し、自動車と社会がともにある未来を作っていこうと考えています。

社内の取り組みとしては、女性活躍の推進や、LGBTQ+への理解促進、外国人社員との協働など、性別や障がい、国籍による差別がなく、全ての社員が働きやすい職場づくりをしています。

■IBUKI導入前のボルボの障がい者雇用の課題は何でしたか?

IBUKI導入前の課題は、精神障がい者の定着率が低かったことです。
ディーラーの現場は多忙なことが多く、障がい者へのフォロー体制を整えるのが困難な状況でした。

障がい者には洗車業務をお願いしていましたが、整備工場や屋外での業務なので、気温や天候によって身体的にも負担が大きくなっていました。

■なぜIBUKIを導入しようと思ったのでしょうか?

障がい者雇用の課題であった障がい者へのフォロー体制や屋外での業務による身体的な負担を解決できる支援サービスがIBUKIでした。

IBUKIを選んだ決め手としては、障がい者が、ボルボの一員として責任とやりがいをもって業務に取り組んでもらえることです。

IBUKIで生産したハーブティーをディーラーでお客様にお出しして、IBUKIで働く障がい者に責任とやりがいを持ってもらおうと考えました。

障がい者には、単なる作業ではなく、会社の一員として一定の質を求められる「仕事」として業務に取り組んでもらいたいと思っています。

また、自分たちの仕事がどのような形でビジネスにつながっていくのかを実感してもらいたいと思いました。

■IBUKI導入に際して農園の比較検討をおこなったと思いますが、その中でもIBUKIを選んだ理由は何ですか?

野菜や果物を栽培する農園なども比較検討の対象として挙げていました。

しかし、成果物が野菜や果物になるとお客様に出すのが難しく、社内消費に限られてしまうのではないかという懸念がありました。

一方、成果物のハーブティーは集客ツールとして使えることがイメージできました。また、働く障がい者に自分たちの仕事がお客様に届いているのだと実感してもらうことも考えてIBUKIを選びました。

■IBUKI導入に際してハーブ栽培などの農業は、ボルボの本業とは異なりますが、上層部からの反発はありませんでしたか?また、提案はどのようにおこないましたか?

上層部からは、なぜこれまでのような業務体制ではダメなのかという声がありました。

現場レベルの課題が正しく伝わっていなかったことが原因でした。

上層部への提案の際には、現場レベルの課題を正しく伝えるとともに、IBUKIの成果物であるハーブティーが集客ツールになることを提案しました。

IBUKIは働くメンバーを第一に考えたフォロー体制が整っている!

■IBUKI導入後の状況はいかがですか?

IBUKIで栽培したハーブは、ディーラーでハーブティーとして提供をしたり、社員親睦会の料理に使用したりと、さまざまな用途で活用しています。

ディーラーでは、ドリンクメニュー表にIBUKIやハーブティーの説明を載せて宣伝している他、店舗ブログにも掲載して認知度を高めています。

社員親睦会の料理などに使用したことで、社内の認知度も高まりました。

IBUKIで働く障がい者の状況ですが、2019年の5月に稼働してから約1年半が経ちましたが、今のところ退職、入れ替わりは起こっていません。

現在は、障がい者3名、管理者・サポート2名の計5名で業務をおこなっています。

IBUKIで働く障がい者とのコミュニケーションとして、「Unipos」というピアボーナスツールを使って、仕事上での感謝を伝え合っています。

「Unipos」は、社内用のSNSのようなスタイルです。全社員がIBUKIの業務を認知できます。

反対にIBUKIのメンバーがボルボ全体の仕事の様子を知ることも可能です。このツールは、仕事上での感謝を伝えあえるため、IBUKIで働く障がい者のモチベーション増加にもつながっています。

■IBUKIを使っていて良かったこと/悪かったことは何ですか?

良かった事は、災害に発展しうるような悪天候や、メンバーの不調などのトラブルがあった時に、現場で即時フォローいただける点です。

スタートラインのスタッフさんは、IBUKIで働く障がい者のことを第一に考えていただいております。加えて万全のフォローをしていただいており非常にありがたいです。反対に悪かった事は、私ども担当のスタートラインのスタッフさんが頻繁に変わってしまった事です。

しかし、担当のスタートラインのスタッフさんが変わってもしっかりと引き継ぎをされていたので安心できました。

■IBUKIで今後やってみたい事・作ってほしいものは何ですか?

花や観葉植物など、目で楽しめるものにも挑戦してほしいなと考えています。
ディーラーや本社の受付などに飾ったら、かわいいだろうなと思います。


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Startline編集部

この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障害者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。