【トムス・エンタテインメント導入事例】数々の国民的アニメを生む会社が選んだ、一杯のコーヒーから始める障害者雇用

『ルパン三世』『それいけ!アンパンマン』『名探偵コナン』——誰もが知る名作アニメの数々を世に送り出してきたトムス・エンタテインメント。アニメーションの総合プロデュース会社として日本のコンテンツ文化を牽引する同社が、障害者雇用の新たな形としてTASKI COFFEEを選んだ理由とは何だったのでしょうか。

「業務の切り分けが難しい」という多くの企業が抱える悩みを出発点に、社内カフェという福利厚生と障害者雇用を同時に実現した取り組みについて、人事部人事課長のSさんにお話を伺いました。

▼ インタビューにご参加いただいた方
Sさん 人事部 人事課長

 

株式会社トムス・エンタテインメントについて

株式会社トムス・エンタテインメントは、アニメーション作品の企画・制作・販売・配給までをグローバルに展開する、アニメーションの総合プロデュース会社です。『ルパン三世』『それいけ!アンパンマン』『名探偵コナン』など、多くの作品を世に送り出し、日本のみならず世界へアニメ文化を発信し続けています。セガサミーグループの一員として、コンテンツビジネスの最前線を走る会社です。

「業務の切り分けが難しい」——多くの企業が抱える悩みから、TASKI COFFEEへ

―――御社の事業内容について、改めて教えてください。

Sさん

弊社はアニメーション制作にとどまらず、アニメ化を実現する企画・プロデュース、TVや動画配信などを通じて多くの方へ作品を届ける映像ライセンス、弊社の関わるIPを活用した商品展開までを一貫して手掛けるアニメーションの総合プロデュース会社です。『ルパン三世』『それいけ!アンパンマン』『名探偵コナン』をはじめ、60年以上にわたり500以上の作品を手掛けています。また、アメリカ・ロサンゼルス、フランス・パリに海外拠点を置き、国内だけでなく世界へ日本アニメの魅力や文化を届けている会社です。

―――御社が障害者雇用に取り組まれるようになった背景や、大切にされている考え方を教えてください。

Sさん

法定雇用率の達成が企業として果たすべき責任というのがきっかけです。そのうえで、障害がある方々が会社の一員として価値を発揮できる環境を作りたいと考えていました。当初は各部門で業務を切り出して受け入れることを検討していましたが、会社の成長スピードが早く、十分な受け入れ体制を整えることが難しいと判断しました。同じ建物内で一緒に働いていただける仕組みを探していたところ、TASKI COFFEEというスキームと出会いました。障害者雇用だけでなく、福利厚生やドリップバックをノベルティとして活用できる可能性にも魅力を感じて、導入を決めました。

―――社内での業務の切り出しは実際にチャレンジされたのですか?

Sさん

チャレンジはしましたが、他部署は業務内容的に切り出すこと自体が難しく、現場で受け入れるのは難しいという判断から、最終的にTASKI COFFEEに絞りました。現在、障害のある方は合計5名いらっしゃいます。1名は人事部で労務の仕事をされていて、残りの4名がTASKI COFFEEに従事されています。

―――TASKI COFFEEを知ったきっかけと、導入を決めた理由を教えてください。

Sさん

最初は、農園型の障害者雇用サービスの活用を考えていました。私自身、前々職の時に農園を見に行ったことがあって、そういう障害者雇用支援の会社を調べていたのですが、社内のルール上導入が難しい部分がありました。そこから改めて色々調べている中で、スタートライン社の資料でTASKI COFFEEを知りました。内容を見て『これはいけるかも』と思い、詳しい話を聞きに行きました。TASKI COFFEEは、同じオフィスで働くというところも魅力のひとつだと思います。

「断る理由がない」——スムーズに進んだ社内承認のプロセス

―――社内での検討・承認プロセスはどのように進みましたか?

Sさん

基本的にプロセスで困ったということはなかったです。直属の上司と一緒にスタートライン本社のコーヒースペースを見学に行って、説明をしていただきました。戻ってきてどうしましょうかという話をした時に、すんなりご了承いただきました。親会社からも「これならよさそうだね」という反応で、割とスムーズでしたね。

―――実際に見学に行けるのは大きかったんですね。

Sさん

そうですね。文字だけだとなかなかイメージしにくいと思うのですが、弊社のコーヒーマシンを設置しているのが地下1階の休憩スペースなんです。従業員が昼食休憩や小休憩に使うスペースなので、見学した際にそこにコーヒーマシンを設置するイメージも湧きやすかったと思います。法定雇用率を守りながら、従業員にも福利厚生面でのメリットがあるという仕組みなので、断る理由もなく、社内の理解も得やすい提案だったと思っています。

1日100杯以上——コーヒーが生んだ、職場の新しい日常

―――障害のあるメンバーの皆さんは、具体的にどのような業務を担当されていますか?

Sさん

コーヒー豆の状態で仕入れているので、まずハンドピック※1をして、量が溜まったら焙煎工場へ発送します。焙煎後に戻ってきたらアフターピック※2をして、ドリップバックの製作も行っています。また、コーヒーマシンの稼働が火曜日・水曜日・木曜日の週3回なので、稼働準備・終了後のメンテナンス、アイスコーヒー用の製氷機の準備やメンテナンスも担当しています。

※1 ハンドピック:焙煎前の生豆を1粒ずつ手で確認し、割れた豆・欠けた豆・虫食いの豆など品質の低い「欠点豆」を取り除く作業。コーヒーの味を左右する重要な工程で、丁寧さと集中力が求められる。

※2 アフターピック:焙煎後の豆を再度1粒ずつ確認し、焦げた豆や未熟な豆など焙煎によって出てきた欠点豆を取り除く作業。焙煎前に取りきれなかったものを最終チェックする仕上げの工程。

―――実際に始めてみて、メンバーの皆さんの様子やモチベーションに変化はありましたか?

Sさん

それぞれ障害の特性が違うのですが、TASKI COFFEEの「1人で黙々と集中して作業できる」という業務の仕組みが割とフィットしているんだろうなと思います。コーヒーマシンの稼働中もこまめにメンテナンスをしてくれていて、その時に利用している従業員から声をかけてもらったり、今日の豆は何?みたいな話をしてもらっていて、楽しんで仕事をしつつ、「美味しい」という言葉をかけてもらうことでやりがいを感じているようなところは見て取れます。

―――コーヒーを受け取る社内の従業員の方々からの反応はいかがですか?

Sさん

弊社には、社長がメインパーソナリティを務める社内ラジオがあるのですが、そこにTASKI COFFEEの導入担当社員が出演し、導入の背景や目的を話してくれました。また、導入前の試飲会でも実際に交流してもらえたので、TASKI COFFEEに関わるスタッフが障害をお持ちの方だという認識は、従業員にあると思います。

導入当初は従業員にも戸惑いがあったかもしれませんが、今ではコーヒーマシンの稼働時間の前に早く来てくれる方や、オープンしたら必ず飲みに来てくれるリピーターの方もいます。そういう方々が日々声をかけてくれる中で、障害のある方への理解が日常の一部として自然に広がっていっていると感じています。特別視するわけでもなく、普通に溶け込んでいると思います。

カフェ経験×産業カウンセラー——導入前の不安がほとんどなかった理由

―――導入前に不安に感じていたことはありましたか?

Sさん

不安に感じることはあまりなかったです。私が以前、大手のコーヒーショップを展開する企業で働いていてコーヒーを扱っていた経験があるので、コーヒーマシンのオペレーションがどういうものかはイメージができていましたし、タンクで水を補充するだけなので工事も不要で、そんなに難しいことではないと最初から分かっていました。

障害のある方を雇用することについても、私自身が産業カウンセラーの資格を持っていて、継続的に精神疾患のある方への関わり方を勉強してきたり、以前の職場でも障害者雇用の経験があったりしたので、精神的にあたふたするということはほとんどありません。ただ、私の経験則によるところも大きく、経験の浅い担当者が同じように不安なく対応出来るように仕組みを作っていくことが現在の課題でもあります。

―――そういった経験の浅い方へのアドバイスはありますか?

Sさん

TASKI COFFEEを新たに導入する際は、担当者も障害のあるメンバーと一緒にスタートライン社の研修を受けられるため、コーヒーに関する知識や経験がなくても心配はありません。一方で、障害の特性や必要な配慮については、受け入れ側の担当者も理解を深めていく必要があります。その点についても、スタートライン社が担当者向けの研修を用意しているほか、障害のあるメンバーとの定期的な面談や、一人ひとりの特性に応じた関わり方への助言など、定着に向けた継続的な支援を行ってくれます。TASKI COFFEEのスキームの大きなメリットは、障害のあるメンバーを各部署に分散して受け入れるのではなく、一つのチームとして体制を整えることで、安定的に雇用を運営できる点にあると思っています。

「スキーム全体がよくできている」——スタートライン社のサポートについて

―――導入から運用に至るまで、スタートライン社のサポート体制はいかがでしたか?

Sさん

障害のある方の日々の体調・心の状態を把握するシステムもありますし、定期モニタリング、コーヒーマシンのメンテナンスで困った時の駆けつけサポートもしていただいています。メールのレスポンスも早くて助かっています。それが一番大事ですよね。また、障害をお持ちのメンバーの体調が優れない時や不安になった時に、直接相談を投げると、その日のうち、早いと1時間後に時間を取って話を聞いてくださることもあります。障害のある方自身の不安解消のための仕組みも整えていただいているので、マネジメントする立場としても、助かっています。

―――特に『これがあって助かった』という部分はどこですか?

Sさん

正直、TASKI COFFEEのスキーム自体とそのフォローアップを含めて、全体がよくできているスキームだなというのが率直な感想です。特定の部分ではなく、サービス全体が優れているという印象です。障害者雇用そのものが簡単ということではなく、各部署で業務を切り出し、受け入れ体制を一から整えるには相応の難しさがあります。そうした企業にとって、必要な業務設計や支援体制が整っているこのスキームを活用できることは、大きな助けになると思います。従業員にも福利厚生面でのメリットがあり、障害のある方には就業場所を提供できる。障害者雇用と福利厚生の両方を成り立たせるという意味で、非常にいい仕組みだと思っています。

次はTASKI BREADへ——コーヒーとパンで、さらなる雇用拡大を目指す

―――今後、この取り組みをどのように広げていきたいですか?

Sさん

思いのほかコーヒーのスキームがうまくいっていて、従業員の方々も楽しみにしてくれています。個人的には、TASKI BREADをやりたいと思っています。コーヒーとパンのセットで、早く出社される方にパンの無料サービスなど、社内カフェ的な立ち位置として発展させていけるのではと考えています。

また、今のコーヒーマシン1基体制だと雇用できるのは4名が限界と見ています。マシンを2基に増やせばあと2名雇用できますし、TASKI BREADを加えるとさらに2名ほど雇用できると思います。法定雇用率ももちろん大事ですが、コーヒーとパンを組み合わせることで、従業員への福利厚生の充実と障害者雇用の促進の両立が可能になると考えています。

「悩むくらいなら、まず見学に」——検討中の企業様へ

―――障害者雇用や福利厚生の拡充を検討している企業の担当者の方へ、メッセージをお願いします。

Sさん

弊社のスタートが『業務の切り分けが難しい』というところからだったので、同じように悩んでいる企業様には、同じフロアで一緒に働けるメリットがあり、自社だけで業務設計や受け入れ体制を一から作り込む負担を軽減できるTASKIのスキームは、選択肢の一つとして検討する価値はあると思います。実際に導入してみると、障害のある方の雇用だけでなく、従業員同士が『コーヒー飲みに行こう』と一緒に来ることもあり、コミュニケーションの活性化など職場環境の充実にもメリットがあります。悩むくらいなら、まずは一度見学に行ってみてください、と伝えたいですね。見学は無料ですし、一度見てみるのが良いと思います。

まとめ

「業務の切り分けが難しい」という悩みを出発点に、TASKI COFFEEという選択肢に辿り着いたトムス・エンタテインメント。導入から運用まで、スムーズに軌道に乗せてきた背景には、Sさんのコーヒーと障害者雇用双方の知見に加え、業務スキームと支援体制があらかじめ整っていたことによる進めやすさがありました。

1日100杯以上消費されるコーヒーは、今や社内のコミュニケーションの場として欠かせない存在に。次のステップとして見据えるTASKI BREADとの組み合わせで、障害者雇用のさらなる拡大と福利厚生の充実を同時に実現しようとしています。

一杯のコーヒーから、社内のDE&Iを促進
    TASKI COFFEE
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担当:TASKI COFFEEチーム(TEL:050-5527-8581)

この記事を書いた人

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株式会社スタートライン 吉田

企業の障害者雇用支援や障害者の就職・転職支援、特例子会社人事、障害者雇用の業務開発・マネジメント・農福連携などを経験。現在はスタートラインにて、障害者雇用のコンテンツ制作やセミナー講師などに従事。これまで500社、5000名以上の障害者雇用に携わる。