【ムラタコスモス導入事例】一人ひとりの会社人生をサポートしていくためにできること~ムラタの取り組む障害者雇用~

株式会社村田製作所(以下、村田製作所)の特例子会社である株式会社ムラタコスモス(以下、ムラタコスモス)。
屋内農園型障害者雇用支援サービスIBUKI(以下、IBUKI)で実現する「一人ひとりの人生に向き合う姿」とは?(取材日:2022年12月)

▼インタビューを受けてくださった方
株式会社ムラタコスモス MMC運営部 部長 栗原 哲郎氏

従業員数業種
連結:77,581名(2022年3月31日現在)
個別:67名
特例子会社

IBUKI導入前の悩み
企業の成長スピードに合わせた採用~定着までの体制構築を進めることが難しかった
IBUKI導入後の効果
・IBUKI導入によって、採用経験の少なかった精神障害者、知的障害者の積極採用が出来た
・IBUKIでの障害者採用を通じ、雇用ノウハウを蓄積できている
・障害者を受け入れる際の、職場環境の体制整備につながった
・社内事業所の受付に成果物を出陳し、障害者雇用の取り組みを発信することが出来た
・共同募金の景品としてIBUKIの成果物を提供し、地域貢献を行えた

企業の成長スピードが速く法定雇用率に見合う障がい者雇用に苦労

―――IBUKI導入前はどのように障害者雇用に取り組んでいたのでしょうか?

栗原氏

ムラタコスモス設立前、私は村田製作所の人事部にて、障がい者雇用を担当していました。
その当時からオープンポジションで求人を募集し、面接で適性などを判断し、その方の能力にあった部署やポジションに配置しています。

―――その方の適性を見極めて採用をされていたんですね。

栗原氏

村田製作所は『障がい者だから、障がいがあるから』ではなく『その人の能力を生かす業務かどうか』を重視して採用しています。
そのため特定の部門だけでなく、様々な部署で障がいのある方を受け入れ、活躍しています。

―――応募者一人ひとりと丁寧に向き合って採用を進めていくなかでの難しさはどんなところだったのでしょうか。

栗原氏

事業拡大に伴い、新卒・中途採用を積極的に実施し、従業員数がハイペースで増加していくなか、障がい者雇用も同様のスピードで増やすことが難しい状況でした。

―――応募数が少なかったのでしょうか?

栗原氏

自社採用や人材紹介を利用して採用活動を進めてきたなかで応募数が少なかったわけではなく、2018年ごろより応募者に精神障がい者の割合がかなり多くなってきました。

―――障害種別による応募者の変化を見ると、2018年には精神障害者の求職申し込み件数が100,000件を超すなど、市場の変化が大きく見えるデータも出ています。

>数値引用:厚生労働省 令和3年度 障害者の職業紹介状況
栗原氏

精神障がい者、知的障がい者の「知識」を勉強することはできましたが、雇用経験は浅く『経験に基づくポイント』のような雇用ノウハウを持ち合わせていなかったため、面接や受け入れる方法など、どのように進めれば良いか悩んでいました。

社員一人ひとりのやりがいと向き合う大切さ

―――初めてIBUKIのことを知ったとき、どのようにお感じになりましたか?

栗原氏

働きやすい仕組みだけでなく『ともに会社をより良くしていく仲間の一人』として障がい者雇用を行うと決めていました。そのためにはどんな方法が良いだろうと探しているとき、IBUKIと出会いました。 
IBUKIでは採用から定着まで『一人ひとりに向き合うことができる仕組み』だと感じ、導入を決定しました。

―――IBUKIを導入するにあたり、不安はありませんでしたか?

栗原氏

精神障がい者や知的障がい者の雇用経験が浅かったので当初は不安でしたが、スタートラインの「経験に基づいた全面的なサポート」があり、安心に変わりました。

豊富な経験は一朝一夕で積めるものではありません。

そのため、私たちもIBUKIファームに何度も足を運び、採用やチーム立ち上げ方法、安定雇用のポイントなど、障がい者雇用ノウハウをスタートラインから学び、吸収していきました。

―――ノウハウを吸収していく中で、どのようなことに気づかれましたか?

栗原氏

身体障がいは、障がいや特性の理解が比較的想像しやすいですが、精神障がいや知的障がいは目に見えない障がいのため、特性や配慮事項などを理解するまでには少し時間がかかるのだとわかりました。

また、どのような障がいがあっても、人によって状況ややりがいは全く異なります。
高い目標にやりがいを感じる人もいれば、安定して働くことに達成感を覚える人もいます。複数のメンバーで働く職場なので、個人の障がい特性が周囲のメンバーに影響を及ぼすこともあります。

画一的なやり方ではなく、それぞれに合った支援を行い、一人ひとりに向き合うことが大切だとわかりました。

法定雇用率を達成するためではなく、人生を支援する

―――現在IBUKIではどのようなものを製作していますか。

栗原氏

ポプリ(香り袋)を製作し、村田製作所やムラタコスモスだけではなく、社内事業所の受付で配布しています。
当社にお越しいただいたお客様に、大変好評いただいています。

>写真:受付で配布されているIBUKIファームのポプリ
栗原氏

また、京都府長岡京市の社会福祉協議会の共同募金の景品としても提供しています。

―――今後はどのような障害者雇用を行いたいと考えていますか?

栗原氏

今以上にモチベーションややりがいを創出するために、IBUKIで製作する成果物の幅を広げていき、取り組みをどんどん発信したいと考えています。

また、スタートラインのサポートもありますが、村田製作所全体で職場環境の整備も行い、仲間として一人ひとりを支援するために、精神保健福祉士など専門性の高い支援体制も構築したいと考えています。

関係会社からの業務を受託するなど、多種多様な方法で障がい者雇用を進めて、一人ひとりがやりがいを持って働くことのできるよう、今後も働きやすい仕組みを全社的に作り上げていくこと、それが今の目標です。

≪障害者の表記について≫ https://start-line.jp/shougai/

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企業事例③

屋内農園型雇用支援サービス実績No1~障害者雇用で新たな価値を創造する

屋内農園型障害者雇用支援サービス IBUKI

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担当:インサイドセールス 田代(TEL:050-5527-8581)

この記事を書いた人

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株式会社スタートライン 吉田

企業の障害者雇用支援や障害者の就職・転職支援、特例子会社人事、障害者雇用の業務開発・マネジメント・農福連携などを経験。現在はスタートラインにて、障害者雇用のコンテンツ制作やセミナー講師などに従事。これまで300社、3000名以上の障害者雇用に携わる。