全国主要都市のオフィスビル、商業施設の運営管理に携わり、多様なニーズに対応し、ビルの価値の最大化を実現している三菱地所プロパティマネジメント株式会社(以下、三菱地所プロパティマネジメント)ですが、2025年10月~2026年2月にて、スタートラインが提供する「障害者雇用 現場マネジメント向け研修(全3回)」を受講しました。
その実施背景や、研修の取り組みについてお伝えいたします。
▼記事掲載にご協力いただいた方
総務部 常勤アドバイザー 鈴木明美氏
| 従業員数 | 業種 |
|---|---|
| 1,424名(2026年4月1日) | 不動産(管理) |
導入背景と目的
管理者の認識を統一したかった

雇用率の引き上げもあり、三菱地所プロパティマネジメントでは障害者雇用が急速に進んでいました。
そのような中、新しい管理者が各チームに配属されるようになり、障害者雇用に関するスキルアップと、管理者間での認識統一を図ることが課題となっていました。
導入の決め手
「期待と合致した」完全カスタマイズ型の研修内容

三菱地所プロパティマネジメントの課題に寄り添った、完全カスタマイズ型の研修内容が導入の決め手となりました。
さらに研修を実施して終わりではなく、判断軸・声かけ・対応フロー・アクションなど、現場で実際に活用できる“行動”に落とし込める点も魅力を感じました。
あわせて、研修受講者には、業務遂行を基軸にしながら、メンバーの成長を支えられるリーダーへと成長してほしいという期待もありました。
導入内容
課題に寄り添った全3回の研修を受講

今回の研修は、課題に合わせて、全3回に分けて実施してもらいました。
第1回では支援スタイルの全体像を整理し、第2回では業務中心型支援における業務設計を深め、第3回では行動を起点としたフィードバックへとつなげていく内容でした。
全3回の管理者研修の概要
第1回:障害者雇用における支援スタイルの理解
第1回のテーマは「障害者雇用における支援スタイルの理解」です。

目次:
- ブレインストーミング①
- 障害者従業員の就労管理とは
- 障害者従業員への段階的な継続サポート
- 福祉的配慮中心型支援と業務中心型支援
- 福祉的中心型支援と業務中心型支援の詳細①
- ブレインストーミング②
- 福祉的中心型支援と業務中心型支援の詳細②
- ブレインストーミング③
- 障害者雇用の社会的背景 これからの方向性
- 支援のポイント まとめ
第1回のゴールは、「明日から取り入れることが出来る支援方法を見つける」ことです。
ここでは、就労管理を「働きやすい環境づくり」と「継続的なサポート」の2つの視点で整理したうえで、支援スタイルを福祉的配慮中心型支援、バランス型、業務中心型支援の段階で捉える考え方が共有されました。
受講者の声(一部抜粋)
支援の段階を整理できたことに加え、今後の面談やマネジメントに生かしていきたいという声も見られました。
「福祉的配慮重視、バランス型、業務中心型とそれぞれ段階があり明文化され分かりやすかった」
「下期MBO面談に活かしていきたいです」

第2回:業務中心型支援における業務設計
第2回のテーマは「業務中心型支援における業務設計」です。

目次:
- 本日の研修目的とゴール
- 前回の研修振り返り
- 企業が求める業務中心型支援での働き方
- なぜ業務設計が困難となりやすいのか
- 業務設計の考え方
- 障害者雇用における企業の役割
- ブレインストーミング
- 業務設計(ジョブカービング)の基本プロセス
- 業務分析(ジョブカービング) STEP1~STEP4
- “ジョブカービングゲーム”
- まとめ
- 質疑・応答
第2回のゴールは、「障害者従業員の強みを活かした業務設計について理解を深める」ことです。
この回では、障害者従業員の強みを活かした業務設計を行うために、ジョブカービング(仕事の分解)の考え方を取り上げました。
また、業務設計が難しくなりやすい理由として、業務の細分化の難しさ、任せられる業務と人材特性のマッチング、教育コスト、既存社員の心理的ハードルなども整理されたうえで、「仕事に人を割り当てる」から「人の強みを業務に活かす」への発想転換が重要であると共有されました。
受講者の声(一部抜粋)
現場の業務アサインを見直すきっかけになったという声が寄せられました。業務を構造的に捉え、個人理解と職務分析、マッチングのプロセスを意識する視点が、今後の実務に直結する学びとして受け止められています。
「これまでの業務設計は全体に「人に仕事を割り当てる」やり方であり、行き詰まりを感じていた」
「個人理解 ⇒ 部署内での職務分析 ⇒ マッチングのプロセスを意識する」
「メンバーの強み・得意を組織内でしっかり共有し、タスクの割り当てに活かしていきたい」
第3回:業務を軸にした支援とフィードバック
第3回のテーマは「業務を軸にした支援とフィードバック」です。

目次:
- 研修の振り返り
- 本日の研修の流れについて
- 本日の研修目的とゴール
- 話を聴くとは
- 言葉の機能
- 行動の機能
- Work:事例検討
- 相互作用
- まとめ
- 質疑応答
第3回のゴールは、「行動を起点としたフィードバック方法を理解し、現場での支援に活かす」ことです。
第3回では、障害者従業員や部下・同僚の望ましい行動を増やすこと、感覚や印象ではなく事実に基づいたフィードバックを行うこと、そして管理者自身がフィードバックに対して感じる心理的な抵抗を和らげることを目的として、行動分析学の考え方を取り上げました。
また、「話を聴く」とはどういうことか、相手の言葉の背景に何があるのか、また、なぜその行動が起こり、どのような要因によって継続しているのか、その捉え方について、ケーススタディを交えながら整理していきました。
受講者の声(一部抜粋)
感覚で判断するのではなく、行動を見て、事実に沿って関わるという学びが印象に残ったという声が挙げられました。
「感覚に頼らず、言葉・行動を分析して、事実ベースでフィードバックすることの大切さを学んだ」
「具体的な行動にフォーカスし、タイムリーな面談を行い、その後のよい行動へのアウトプットをサポートしていくことを学んだ」
印象に残ったこと
「現場で実行できる」からこそ、学びが行動につながる

支援のあり方には福祉型から業務型までグラデーションがあり、一人ひとりに合った成長支援が必要であることが印象に残りました。
また、行動に着目し、タイムリーで適切なアドバイスを行うことで、行動変革につなげられるという点も、今回の研修を通じた大きな学びでした。
受講後の効果
リーダー間で共有認識を持てる状態を目指す

業務とサポートの両面からメンバー一人ひとりの状況を整理することで、育成方針や評価判断について、リーダー間で共通認識を持てる状態を目指しています。
実際に研修後は、各メンバーの業務習熟度やサポートの必要度を整理する取り組みを始めました。
これにより、「今はどの段階にあり、次にどのような関わりや成長支援が必要なのか」を、リーダー同士が共通の視点で話し合えるようになっています。
今後の展望
上長のマネジメント力を高め、障害者雇用のスキル向上へ

今回の研修を通じて上長のマネジメント力を高め、障害者雇用のスキルを一層高めていきたいと考えています。
また、受講者から、必要な配慮を受けながら業務をしっかり遂行できている状態を目指したい、個々が強みを活かした業務で活躍し、質の高い業務を行い、それが社内で評価される状態をつくりたいといった声が上がっています。
配慮だけで終わる障害者雇用ではなく、一人ひとりが力を発揮し、成長していける職場づくりを目指していきたいです。
まとめ(最後に)
今回、三菱地所プロパティマネジメント様では、障害者雇用の現場マネジメントにおける課題に向き合い、管理者の認識をそろえ、現場で実践できる“行動”につなげることを目的に、全3回の研修を実施しました。
支援スタイルの整理、強みを活かした業務設計、行動を起点としたフィードバックまでを一貫して学ぶことで、管理者が日々のマネジメントの中で活かせる視点や判断軸の整理が進んでいます。
障害者雇用においては、必要な配慮を行うことに加え、一人ひとりの力を業務の中でどのように活かし、成長につなげていくかの視点が重要です。
今回の事例は、その実現に向けて、管理者の共通認識を育み、現場での運用につなげていく取り組みの一例といえるでしょう。
三菱地所プロパティマネジメントの皆様、ありがとうございました。
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