障害者就業支援を通じて“誰もが自分らしく生きる社会”を目指す株式会社スタートライン(本社:東京都三鷹市、代表取締役社長:西村賢治)は、従業員40名以上の企業で障害者雇用に携わる人事担当者110名を対象に、「ロクイチ報告終了直後の実態調査」を実施しました。
その結果、2026年6月のロクイチ報告において8割以上が法定雇用率2.5%を達成した一方で、48.2%は「ギリギリ達成」と回答しました。また、6割が報告直前に特別な対応や駆け込み対応を実施しており、約7割が「もっとこうしておけば良かった」と振り返っています。法定雇用率を達成した企業においても、受け入れ体制づくりや業務設計に課題を抱えている実態が明らかとなりました。
▼調査トピックス
・8割以上が法定雇用率2.5%を達成するも、48.2%は「ギリギリ達成」
・6割がロクイチ報告直前に特別対応や駆け込み対応を実施
・駆け込み対応のトップは「採用要件を緩和して採用」(62.1%)
・約7割がロクイチ報告を振り返り「もっとこうしておけば良かった」と回答
・最大の反省点は「業務の切り出しに早期に着手しておくこと」(56.0%)
▼調査結果の詳細
1…8割以上が法定雇用率2.5%を達成するも、48.2%は「ギリギリ達成」
2026年6月のロクイチ報告では約8割が法定雇用率2.5%を達成した一方、半数近くが「ギリギリ達成」と回答しました。表面的には達成企業が多く見えるものの、余裕を持って対応できていた企業は決して多くない実態がうかがえます。

2…6割がロクイチ報告直前に特別対応や駆け込み対応を実施
法定雇用率達成に向けて、6割の企業が報告直前期に特別な対応を実施していました。多くの企業で、計画的な取り組みだけでなく、直前対応によって雇用率を維持している状況が見えてきました。

3…駆け込み対応トップは「採用要件を緩和して採用」(62.1%)
駆け込み対応の内容としては、「採用要件を緩和して採用」が最も多く、「採用エージェントへの緊急依頼」も高い割合となりました。雇用率達成を優先せざるを得ない現場の実情が表れています。

4…約7割がロクイチ報告を振り返り「もっとこうしておけば良かった」と回答
ロクイチ報告を終えた後も、多くの担当者が準備や体制づくりに課題を感じています。達成の有無にかかわらず、次回に向けた反省や改善意識を持つ企業が多数派となっています。

5…最大の反省点は「業務の切り出しに早期に着手しておくこと」(56.0%)
反省点として最も多かったのは「業務の切り出しへの早期着手」でした。障害者雇用の課題は採用活動だけではなく、受け入れ後を見据えた業務設計や環境づくりにあることが示唆されています。

まとめ
500社以上の障害者雇用を支援してきた当社の障害者雇用エバンジェリストによるコメント
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吉田 瑛史(株式会社スタートライン 障害者雇用エバンジェリスト)
パナソニックグループ、マイナビ、パーソルグループを経て株式会社スタートラインへ入社。 企業支援、障害者支援、人事、組織管理、業務開発、就労移行支援、研修/講師、 農福連携、マーケティング、エバンジェリストなど、多岐にわたる役割で、500社/5,000名 以上の障害者雇用に携わった経験を「障害者雇用」をより良くするために伝道する「障害者雇用エバンジェリスト」。
今回の調査からは、法定雇用率を達成している企業であっても、そのプロセスにおいては直前期の採用活動や人材確保に依存しているケースが少なくないことがうかがえます。実際に、報告直前の駆け込み対応を行った企業が6割にのぼり、約半数が「ギリギリ達成」と回答しました。これは、多くの企業が安定的な雇用体制を構築できているというよりも、雇用率達成に向けて都度対応している状況を示していると考えられます。
また、「もっとこうしておけば良かった」と感じる内容として、「業務の切り出しへの早期着手」が最も多かったことから、企業が直面している課題は採用そのものではなく、障害のある方が活躍できる業務や職域をどのように創出するかにあることがうかがえます。
今後は、雇用率達成のための短期的な採用活動だけでなく、受け入れ部署を巻き込んだ業務の切り出しや職域開発、定着を見据えた支援体制づくりを早い段階から進めていくことが重要です。ロクイチ報告直前の対応ではなく、年間を通じて計画的に準備を進めることが、安定した障害者雇用と持続的な雇用率達成につながるのではないでしょうか。
過去の調査はこちら
・障害者雇用の質向上、約3割が「効果実感できず」~成果を分ける「業務設計・職域拡大」の重要性~
・障害者雇用の「質」、9割が重要と認識も59%が“量優先”~理想と現場の乖離が明らかに~
・法定雇用率2.7%引き上げ、4割が「知らない」と回答~0人企業の66%が「採用予定なし」。具体的アクションの遅れが浮き彫りに~
<調査概要>
【調査名称】ロクイチ報告終了直後の実態調査
【調査方法】IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
【調査期間】2026年7月17日
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
【有効回答】 従業員40名以上の企業に勤め、お勤め先の障害者雇用業務に携わっている人事担当者100名
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