早稲田大学ソーシャルワークゼミ生は「良い障害者雇用」をどう捉えたか~IBUKI IRUMA FARMでの見学・対話を通じて見えた、“雇用率達成の先”にあるもの~

障害者就業支援を通じて“誰もが自分らしく生きる社会”を目指す株式会社スタートライン (本社:東京都三鷹市、代表取締役社長:西村賢治)は、2026年7月7日、早稲田大学人間科学部ソーシャルワークゼミの学生9名を対象に、IBUKI IRUMA FARMにて見学・対話プログラムを実施しました。

当日は、障害者雇用支援サービスの説明や施設見学に加え、「良い障害者雇用とは何か」をテーマとしたワークショップを実施。プログラム終了後のアンケートでは、多くの学生が障害者雇用に対する認識の変化を回答しました。学生たちの声から見えてきたのは、「雇用すること」そのものではなく、「一人ひとりが能力を発揮し、安心して働き続けられる環境づくり」の重要性でした。

障害者雇用をめぐる議論は、「量」から「質」へ

近年、企業における障害者雇用は着実に広がりを見せています。法定雇用率の引き上げなどを背景に、多くの企業が雇用機会の創出に取り組んでおり、障害者の働き方の選択肢は拡大しています。

法定雇用率の達成は、企業にとって重要な社会的責務です。一方で、雇用した後に、その人が活躍できているか、成長実感を持てているか、長く働き続けられているかといった観点にも、社会的な関心が高まっています。

厚生労働省も、障害者本人が能力や適性を十分に発揮し、働きがいを持ちながら活躍できることや、職業能力の向上、キャリア形成、安定した就業の継続などを、障害者雇用の質を考える上で重要な視点として示しています。

つまり、障害者雇用は「何人雇用しているか」という量的な側面と、「どのような環境で働き、活躍できているか」という質的な側面の両方が求められる時代に入りました。 こうした背景のもと、スタートラインは今回、将来福祉や支援の現場を担う可能性のある早稲田大学ソーシャルワークゼミの学生たちとともに、「良い障害者雇用とは何か」を考える見学・対話プログラムを実施しました。

学生たちは障害者雇用をどのように捉えていたのか

アンケートでは、見学前のイメージとして、

・障害のある方が働ける場所を提供するもの
・配慮を受けながらできる範囲の仕事を担当するも
・雇用率を達成するための取り組み

といった考えが見られました。

一方、現場見学や対話を通じて、多くの学生が認識の変化を実感しています。

現場で見たのは、「支援される人」ではなく「働く仲間」の姿

見学後、学生たちからは次のような声が寄せられました。

・一度雇用率の基準を満たしても、その後の環境整備が問題だということに気づいた
・障害者雇用は配慮をすることが目的ではなく、一人ひとりが能力を発揮し、安心して働ける環境を整えることが重要だと感じた
・実際には一人ひとりの特性や強みを活かしながら、それぞれが責任を持って業務に取り組み、職場の一員として活躍していることを知った

こうした回答からは、学生たちの視点が、「障害者を雇用すること」から、「一人ひとりが活躍できる環境をどうつくるか」へと変化していったことがうかがえます。

学生たちが考えた「良い障害者雇用」の条件

当日のワークショップでは、
「障害者雇用の質が高い状態とはどんな状態か」
をテーマに議論を行いました。

学生たちの意見には、以下のような共通点が見られました。

・自分らしく働けること
・安心して長く働き続けられること
・特性や強みが活かされること
・やりがいや成長実感を得られること
・働く本人と企業の双方に価値が生まれていること

また、
「同じ障害があっても一人ひとり特性や得意なことが違うため、それぞれに合った仕事や支援を行うことが大切だと気づいた。」 という意見も寄せられました。

学生との対話から生まれた新たな問い

今回の対話を通じて浮かび上がったのは、
「障害者雇用の質はどのように評価できるのか」
という問いです。

法定雇用率や雇用人数は数値で把握できますが、

・安心して働けているか
・成長実感を持てているか
・自分らしく活躍できているか

といった要素は、数字だけでは測ることができません。

学生たちとの議論は、「何人雇用しているか」だけではなく、「どのような状態で働き続けられているか」という視点の重要性を改めて示す機会となりました。

今後について

スタートラインでは今後も、教育機関等との連携を通じて、次世代を担う学生たちとともに「障害者雇用の質」について考える機会を創出していきます。
また、企業・教育機関・福祉関係者との対話を通じて、障害者雇用の質向上につながる取り組みや発信を継続してまいります。

株式会社スタートライン クリエイティブ・ブランディング広報 藤野祐輝
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