医薬品開発支援事業を中心に世界の医療を支えているシミックグループ。そんな世界に羽ばたく企業の特例子会社がシミックウエルです。今回はTASKI COFFEEの活用事例を伺いました。(取材日:2024月8月)
▼インタビューを受けてくださった方
シミックウエル株式会社
代表取締役 社長執行役員 管理部 部長 岡本 泰治氏
取締役 業務部部長 栗田 茂氏
従業員数(グループ全体) | 業種 |
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6,354名(2024年7月1日現在) | 医薬品開発支援 |
TASKI COFFEE導入前の悩み |
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・RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAI導入により、障害者の担っていた業務が減少 ・グループ各社で障害者雇用に対して温度差があった ・障害者が退職した際に担当業務の引継ぎが上手くなされないケースがあった |
TASKI COFFEE導入後の効果 |
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・障害者の新規業務(高付加価値なコーヒー成果物作成)と安定就労の実現 ・客先訪問時の手土産としてコーヒー成果物を持参した役員や社員からの反応は良好 ・障害者の新たな業務適性や良い点が見えてきた |
障害者の担っていた業務が減少
―――シミックウエル社では、TASKI COFFEEを導入する前にどのような課題がありましたか?
RPAやAIの導入により、障がい者の担っていた業務が減少していました。法定雇用率を達成する必要があるとはいえ、自社だけで業務を捻出し、それを継続していくのは難しいと判断しました。そこで外部の障がい者就業支援会社の活用検討を進めた結果、成果物の付加価値を高めブランドを確立できると思い、TASKI COFFEEの導入に至りました。 また、グループ会社によっては、退職した障がい者が担っていた業務自体がなくなってしまうといった事象があり、障がい者が担う業務の高度化を進める必要があると感じたことも導入に至った理由の一つです。
参考:TASKI COFFEE | 障害者雇用支援のスタートライン (start-line.jp)
欠点豆を手作業で除去する「ハンドピック」により高品質なコーヒー成果物の作成を実現
働いている社員に対価として還元されるイメージが湧いた
―――TASKI COFFEEを導入する決め手は何でしたか?
他のサービスも検討した結果、働いている社員に対価として還元されるイメ
ージが一番湧いたのが TASKI COFFEE でした。コーヒーを淹れる技術の習得やコーヒーインストラクターなど、専門資格の取得を目指したいと思う社員が現れれば、仕事に対しての誇りややりがい、生きがい感じてもらえるのではないかと思いました。
シミックグループの社員に高品質なコーヒーを福利厚生として提供したり、社販したりすることで、障がい者に対する社内からのフィードバックも増えるのではと期待しています。
また、障がい者の支援をする担当者により、支援方法が違ったり、担当者が変わった際にこれまでの支援履歴がうまく引き継がれない事がありました。スタートラインの支援技術があれば支援する担当者間で共通言語が生まれ、属人的な支援から脱却できるイメージができたのも大きな決め手でした。
参考:科学的根拠に基づいた理論による障害者雇用支援について
私たちの強み | 障害者雇用支援のスタートライン (start-line.jp)
クライアントとより深い信頼関係を構築するツール
―――TASKI COFFEE はどのように利用されていますか?
シミックグループ各社の障がい者雇用推進施策として、また、役員や社員がク
ライアント訪問時の手土産として作成されたドリップバッグなどの成果物を利用しています。
現在、手土産として渡す際に、シミックグループが取り組んでいる障がい者雇用とコーヒー焙煎のストーリーをアイスブレイクとして話しやすいようにストーリーブックも作成しています。
シミックグループの想いが伝わる手土産はクライアントとより深い信頼関係を
構築するツールとしても有用だと考えています。
高付加価値の成果物としての外販での提供を目指す
―――導入後の成果について教えてください。
グループ各社の経営層はもちろん、お渡しした方々からの反応は良好です。
今後は、福利厚生やノベルティ、社販という活用だけでなく、高付加価値の成果物としての外販での提供を目指しています。本格的な成果物の活用・展開はこれからではありますが、楽しみですね。
今後は(シミックウエル社の所在地である)小淵沢のコーヒーブランドとして確立させるために、ブランド戦略を進めていきます。
研修後のフォローも充実
―――導入に対する満足度はいかがですか?
スタートラインが最初の研修を 2 週間しっかり行い、その後のフォローも充
実しているため、導入はスムーズでした。
最初は欠点豆の選定除去(ハンドピック)は障がい者にとって難易度が高いのではないかと懸念していましたが、テストを段階的に行うといったような設計があり、問題なく導入までに至りました。
スタートラインのサポートへの満足度は高く、今後のグループ各社ごとの導入に向けて、より一層期待しています。
TASKI COFFEEをおすすめする企業と今後の展望
従業員規模が大きい、成果物を配布する先が豊富にあるなど活用イメージが
湧きやすい、業務創出に悩んでいる、IT 系、障がい者雇用のノウハウが不足している、などの企業におすすめです。
―――今後の展望について教えてください。
今後はグループ全体へのTASKI COFFEEの展開や社販、ブランディングを通じた外販展開などを進めていく予定です。
近隣のペンション向けの販売や道の駅、旅行客向けの販路も視野に入れています。生豆のハンドピックや焙煎以降の仕事を外部に委託し、協力関係を築くことで、社外に向けたコーヒー作成関連業務のサポートも行えるのではないかと考えています。
―――本日はありがとうございました!
ありがとうございました!
・障害者の表記について
当社では、以下の理由より常用漢字表記を使用しておりますが、シミックウエル様のご意向により発言箇所は「障がい者」と表記としております。
≪障害者の表記について≫https://start-line.jp/shougai/