構造上の問題?障害者雇用で定着率が低い理由とやるべきこと

目次

はじめに

障害者雇用の定着率

障害者雇用の定着率は、以下グラフの通り、身体障害者の約4割、精神障害者の約5割が1年以内に離職しており、決して高くはありません。

では、なぜ障害者雇用の定着率は低いのでしょうか?

・受入体制が整っていないから?
・障害者の準備が整っていないから?

実は上記以外に“障害者雇用特有の構造上の要因”がありました。

1.構造上の問題?障害者雇用の定着率が低い理由

1-1.企業は障害者雇用の法令順守に焦っている?

ご存じの通り、障害者雇用は障害者雇用促進法にて法定雇用率が定まっており、まずはその法定雇用率の充足のために雇用する企業が大半です。

ところが、その法定雇用率2.3%(民間企業の場合)を達成している企業の割合は47%で、半分以上の企業が法律違反中というのが実態です。
※出典「令和3年障害者雇用状況の集計結果」厚生労働省

つまり、早く法律を守れている状態にしなければならないと、焦って採用しようとする企業が非常に多い状態です。

1-2.採用担当者は障害者雇用に詳しくない?

ところが、

・普段、障害者雇用に携わっていないこと
・障害者雇用“以外”の業務がメイン業務であること
・障害や障害者に対して正しく理解する場面/機会が少ないこと

などの要因で、多くの企業の採用担当が、どんな障害者を、どんな業務で、どうやって受け入れていいのか、明確にイメージできていません。

1-3.求職者も焦っている?

一方で、多くの求職者は「早く就職したい!」と焦っている人が多いのも事実です。

1-4.求職者は自分に合う企業がわからない?

ところが、

・求職者は自分にどんな企業が合うのか?
・障害への理解はあるのか?
・具体的に受けられる配慮は?
・実際の職場環境は?(どんな人がいる?雰囲気は?)

など、求人票やホームページなど一般に出ている情報だけでは、自分に合う企業なのかどうかはわかりません。

1-5.まとめ

ここまでをまとめると以下の通りです。

・企業:障害者雇用の法令順守に焦っているが、障害者雇用に詳しくない場合も多い
・求職者:就職したいと焦っているが、自分に合う会社を知る術がほとんどない

つまり、お互いのことをよく理解しないまま、
「採用したい」「就職したい」という“目的”のみが合致して採用/就職に至り、ミスマッチが起きやすくなっている、
というのが障害者雇用の定着率が低い構造上の理由になります。

2.障害者雇用の定着率を上げるためにやるべきこと

それでは、障害者雇用の定着率を上げるためには、何を“やるべき”でしょうか?

それはシンプルに“ミスマッチのない採用をすること”です。

そのために必要なことは“受入体制に合った人を採用すること”です。

“障害者に合わせて受入体制を無理に合わせる”と双方にとって無理が生じやすくなります。

“障害の診断名だけで受入可否を判断する”などが最たる例ですが、障害者雇用となると“障害”に注目しすぎて、“人”として受入体制に合っているかどうかを見失いがちになっている企業も多く見受けられます。

「受入体制として過度な無理をしないで、受け入れ可能な“人”を採用すること」

それがミスマッチを防ぎ“障害者”も“受入側”にとっても働きやすく、相乗効果で活躍することができる障害者雇用を実現できます。そのための具体的な見極め方法や面接の仕方については、

『定着する精神障害者の見極めポイントと面接方法【実践編】セミナー』を、毎月実施しておりますので、是非ご参加ください。

【開催セミナー詳細ページ】
https://info1.start-line.jp/seminar

お問合せ

株式会社スタートライン
マーケティングディビジョン 吉田 瑛史

企業の障害者雇用支援や障害者の就職/転職支援、特例子会社人事、業務開発/マネジメント/農福連携など、これまで300社、3000名以上の障害者雇用に携わる。
現在は、障害者雇用のコンテンツ制作やセミナー講師などに従事。

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この記事を書いた人

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Startline編集部

この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障害者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。