江東区役所が研修を実施したその理由と実施内容は?

目次


はじめに

障害者雇用支援に特化した事業を行っているスタートラインでは、障害者雇用に取り組む企業や自治体などに向けて、
悩みをヒアリングし、その悩みに合わせたカスタマイズ研修を実施しています。

対象は、全社員から、マネジメント職、障害者など幅広く、実施方法は、座学、グループワーク、eラーニング、実務研修など、
様々な方法で効果的な研修をご提供しております。

今回は東京都江東区役所様(以下、江東区役所)に向けて、管理監督職向け研修を行いました。
今回はそのレポートをお届けします!

1.研修実施の経緯

▼江東区役所の岡田様より背景と感想
今回、スタートラインに研修をご依頼いただいた江東区役所の岡田様にご感想を伺いました。

▼岡田様より

今回の研修を企画するにあたり『マネジメントの視点を重視した実践的な内容を盛り込んだ研修を行いたい』と考えていました。
そこでスタートラインに相談したところ、イメージに合致する研修が行えることがわかり、依頼をしました。
基本的な内容からグループワークまで、当日の受講者の様子や感想などを見ていると「障害特性を把握し、相手を理解する」ことで、職場で受け入れる際の意識なども変わるのではないかと感じました。
管理職と係長級の職員が同じグループで演習を行うことにより、活発な意見交換がされていてよかったです。
障害者雇用のこのような研修は初めてでしたが、開催してよかったと思っています。

▼江東区役所とは
江東区は、水辺と緑が豊かで、歴史と伝統を重んじながら「みんなでつくる伝統、未来 水彩都市・江東」を目指して、発展を続けている自治体です。
>江東区役所のHPは【こちら

▼障害者雇用の取り組み
江東区役所では、特別区統一採用選考に基づき、身体障害者を中心に採用を行っていましたが、2018年度から、統一選考の受験資格における障害種別の拡大に伴い、精神障害者(発達障害者も含む)の採用も行っています。
また、2020年度に「江東区職員の障害者活躍推進計画」を策定し、障害のある職員がその能力を有効に発揮でき、いきいきと働くことのできる職場となるように、様々な取り組みを行っています。

▼障害者雇用を行う際の悩み
・区役所の職場内での異動があり、ずっと同じ部署での配属であるわけではない
・人事制度は基本的に全職員同一で、時短勤務などの特別な配慮が困難
などの悩みがありました。

▼研修を検討した経緯
江東区役所では、障害者雇用の推進を図るため、全職員を対象に、ハローワーク主催の出前講座を活用して、
全庁的な障害理解の促進に取り組んでいますが、
障害のある職員の一層の職場定着に向けては、職場のマネジメントを担う管理監督職の職員が、
障害特性に応じたマネジメント手法を身に付けることが重要であると考え、様々な研修事業者を検討した結果、
もっとも研修目的が達成できると感じたスタートラインの研修を実施することにしました。

2.当日の様子

新型コロナウイルス感染症の対策を十分行ったうえで、江東区文化センターにて開催いたしました。

▼当日の研修内容
江東区職員向け障害者雇用研修『障害者雇用におけるマネジメント力向上研修』

▼当日アジェンダ
1.障害者雇用の考え方
2.障害者雇用関連法
3.各障害の概要&サポート方法
――――― 休憩 ―――――
4.面談の方法について
5.グループワーク【ケーススタディ】
 5-1.発達障害者の受け入れ
 5-2.「合理的配慮」と「わがまま」
6.本日のまとめ
7.質疑応答

研修前半では、障害者雇用の差別禁止、合理的配慮の提供義務、障害者の虐待防止などの「障害者雇用施策の動き」に加えて、
近年採用の中心となっている精神障害者(発達障害者含む)の障害特性、障害認識と障害理解といった「障害特性や配慮事項」の研修を行いました。

研修後半では、3~4名でのグループごとによるケーススタディとその発表を行いました。

▼ケーススタディテーマ
・発達障害者の受け入れ
・「合理的配慮」と「わがまま」

>画像:当日のケーススタディ資料一部



>写真:当日のグループワークの様子

どのグループの皆様も活発に意見交換をいただき、約50分のケーススタディとなりました。
ケーススタディの際は、日々障害者のサポートに携わっているスタートラインスタッフが、オブザーバーとして参加いたしました。

3.研修後のアンケート一部紹介

当日は17名の職員の方にご参加いただきました。
こちらのパートでは研修への評価、ご意見等を掲載いたします。

▼研修時間
 満足度 3.25(4段階中)

▼講師の説明のわかりやすさ
 満足度 3.37(4段階中)

▼法律関連などの座学研修のわかりやすさ
 満足度 3.25(4段階中)

▼グループワークの満足度
 満足度 3.18(4段階中)

▼受講しようと思った理由(研修受講後アンケート内より抜粋)
・障害者雇用の事例について知りたかった。
・今後の職場に障害者が配属された場合のマネジメントをうまくやるための知識を身に付けたいと思った。
・昇任に伴い、様々なことについて学びたいと思っていたことと、本人の自覚がなくても同様の症状の方も多く情報を整理したかったため。
・職員個々の特性を活かした業務分担の必要性が今後高まると考えたため。
・AI及びOAがどんなに高度になっても救うのは人でありマンパワーが必要。マンパワー確保のためにどう対応するかを学ぶため。
・近年の組織経営上の社会的問題であるため知見を深めたい。

▼受講者の感想(研修受講後アンケート内より抜粋)
・合理的配慮のために、全職員が今日の研修をオンライン含め受講させた方がいいのではと感じた。
・理想と現実のギャップを埋めていくために、職場としてどう行動していくべきか大変参考になった。
 職員課や産業医などのバックアップを得ながら取り組みたい。
・もしかしたら障害があるのではという職員の仕事の進め方の対応に苦慮したことがあります。
 あらかじめ知っていればもっとうまく対応ができたのではないかと思ったことがあります。受講してよかったです。ありがとうございました。

4.まとめ

グループワーク中、職員の皆様が当日の資料を見返しながら、自分事に捉え活発に意見交換されている姿が大変印象的でした。
江東区役所の皆様、今回は研修を受講いただき、本当にありがとうございました。

スタートラインでは、それぞれの企業様に合わせた『企業と障害者、双方にとってより良い障害者雇用の方法』をご提案しております。
各種ホワイトペーパーのご用意、無料オンラインセミナーの開催、個別でのご相談など、いつでもお待ちしております。
少しでもお悩みの時は、ぜひお気軽にお問合せくださいませ。

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この記事を書いた人

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株式会社スタートライン 吉田

企業の障害者雇用支援や障害者の就職・転職支援、特例子会社人事、障害者雇用の業務開発・マネジメント・農福連携などを経験。現在はスタートラインにて、障害者雇用のコンテンツ制作やセミナー講師などに従事。これまで300社、3000名以上の障害者雇用に携わる。