【カンロ導入事例】障害者とシニア社員が活躍する屋内ハーブ農園で事業の可能性を見出す

創業以来110年を超える歴史を持ち、「カンロ飴」や「健康のど飴」などのロングセラーブランドを丁寧に育成する一方で、「金のミルク」「ピュレグミ」や「カンデミーナグミ」など独創的な開発力と高度な技術で新しい市場を創造してきた東証スタンダード市場上場の菓子、食品の製造および販売を行うキャンディメーカーのカンロ株式会社。(以下、カンロ)。ダイバーシティ推進と商品への活用に向けた屋内農園型障害者雇用支援サービス IBUKI(以下、IBUKI)活用事例を伺いました。(取材日:2023月1月)

▼インタビューを受けてくださった方
カンロ株式会社 人事部 ダイバーシティ推進チーム チームリーダー 池田 有美氏(写真左)
カンロ株式会社 人事部 ダイバーシティ推進チーム 係長 生井 由美子氏(写真右)

従業員数業種
608名(2022年12月31日現在)菓子、食品の製造および販売

IBUKI導入前の悩み
・業務改革に取り組み始めていたため、今後障害を持つ社員の業務を創出することが難しくなると想定されていた
IBUKI導入後の効果
・多様な社員が活躍する「働きがいのある職場」を創出
・カンロファーム(IBUKI)で栽培したハーブの活用

成果物のハーブと事業の親和性に可能性を見出す

―――IBUKI導入前の障害者雇用の課題を教えてください。

池田氏

導入前の2018年頃より、電子・ペーパーレス化の業務改革に取り組んでおり、障がいを持つ社員に活躍して頂きたい業務に限りが出てきました。また配属先では、障がいを持つ社員一人ひとりに合わせたきめ細やかなフォロー体制の構築に課題がありました。

そのような状況下において、障がいを持つ社員の新しい働き方を模索していかなければならないと考えていました。

―――どのような障害者雇用の取り組みを検討されていましたか?

池田氏

サテライトオフィスなどを含めて障がい者雇用支援サービスを検討していた際に、人事向けの展示会でIBUKIを知り、カンロとの親和性が非常に高く感じたため導入に向けた検討が始まりました。

―――IBUKIの印象はどうでしたか?

池田氏

カンロは菓子食品分野で初となる「のど飴」を発売した企業で、ハーブには馴染みがあるので、非常に“親和性”と“魅力”を感じました。

将来的にはIBUKIのハーブを用いて、カンロならではの商品への活用ができると考えたんです。

生井氏

会社として“誰もが活きいきと健康で、長く安心して働くこと”を大事にしているので、屋内で天気や季節の影響を受けずに、一年中働きやすく安心して業務を行えることも良かったです。

屋外農園も検討したのですが、当社事業との“親和性”や“成果物活用の可能性”を評価してIBUKI導入を決めました。

障害者社員と再雇用のシニア社員が活躍するカンロファーム

―――屋内農園の現場管理者は再雇用のシニア社員と伺いました。

池田氏

はい。カンロファームの管理者は当社で定年を迎えた再雇用の社員です。

定年後は今までの経験を活かして人材育成をしたい、多様な人材と繋がりを持ちたいと希望する社員も多く、カンロファームは重要な自社拠点の一つでもあるので、長年カンロに在籍しているシニア社員が管理者には適任だと考えました。

シニア社員の活躍は、ダイバーシティ推進の一環としても捉えています。

―――素晴らしい取り組みですね。どのように管理者を選定されたのでしょうか?

池田氏

定年退職する方々一人ひとりに様々なお考えがありますので、ヒアリングさせて頂き、ご本人の興味関心や意向、そして適性など総合的にマッチしている方に活躍して頂いています。

―――障害者社員のご状況はいかがでしょうか?

池田氏

チームで働いていると様々なことが起きますが、管理者が主体的に試行錯誤しながらマネジメントしています。

急なトラブルには、スタートラインのスタッフが常駐しており、迅速にサポート頂いているので、会社やカンロファームで働く社員の安心感につながっています。

障害者雇用を通じた商品を開発検討中

―――カンロファームの成果物はどのように活用されていますか?

生井氏

ハーブティーにして福利厚生の一環で社内配布をしています。

関西地方の「あめちゃん」文化のような、社内の大事なコミュニケーションツールの一つになっています。

―――商品とカンロファームの“親和性”を活かした展開も検討されているとか?

池田氏

そうですね。カンロファームのハーブを用いて、カンロならではの商品への活用ができないかと検討中です。

安定した栽培環境や品質など様々なハードルがありチャレンジングな目標になりますが、夢の実現に向けて試行錯誤しながら取り組んでいます。

重要な拠点事業として真剣に向き合い新規拠点開設へ

―――今後の展望を教えてください。

池田氏

現在のカンロファームに加え、2023年6月には2拠点目のカンロファームの新規開設を予定しております。

2年間カンロファームを運用し、社員がやりがいをもって働いているので、さらなる雇用創出と本格的な商品開発に向けて、拠点を増やすことに決めました。

カンロファームは多様な人材が活躍できる職場として自社の重要な拠点の一つになりますので、真剣に向き合いながら取り組んでいきたいと思っています。

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企業事例③

屋内農園型雇用支援サービス実績No1~障害者雇用で新たな価値を創造する

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担当:インサイドセールス 田代(TEL:050-5527-8581)

この記事を書いた人

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株式会社スタートライン 吉田

企業の障害者雇用支援や障害者の就職・転職支援、特例子会社人事、障害者雇用の業務開発・マネジメント・農福連携などを経験。現在はスタートラインにて、障害者雇用のコンテンツ制作やセミナー講師などに従事。これまで300社、3000名以上の障害者雇用に携わる。