【IMAGICA GROUP社員インタビュー 】一人ひとりの個性を大事にしながら実現した「成長と働く喜び」の軌跡

映像の企画から制作、映像編集、配信・流通向けサービスに至るまでをグローバルにワンストップで展開し、”映像”を通して世界の人々に「驚きと感動」を届けているIMAGICA GROUP(株式会社IMAGICA GROUP)(以下、IMAGICA GROUP)。

2011年、障害者雇用支援サービスサポート付きサテライトオフィスINCLU(以下、INCLU)導入から約12年の運営には『一人ひとりの個性を大事にしながら実現した“成長と働く喜び”の軌跡』がありました。その背景や様子を2名の社員にインタビューしました。(取材日:2023月1月)

従業員数業種
連結3,976名(2022年03月末現在)映像・CM制作

▼この記事のポイント
・INCLUで実現できる『社員の成長と働く喜び』
・多様性を受け入れ、一人ひとりの社員を活かすマネジメント思考
・障害者雇用のおける職業能力の開発と向上に関する具体的エピソード

▼インタビューを受けてくださった方
株式会社イマジカデジタルスケープ サテライトオフィス八王子センター所属 加山 比佐子氏
株式会社IMAGICA GROUP 人事総務本部 業務サポート部 業務支援グループ 課長 高畑 美寧子氏

障害の有無ではなく“個性を大事する”と生まれる“働く喜び”

インタビュー一人目は、障害者雇用で入社し、INCLUで勤務した後、現在はフル在宅勤務で12名の障害者社員チームを管理運営する加山氏に“成長と働く喜び”の軌跡を伺いました。

―――現在の業務について教えてください。

加山氏

入社して12年目、現在は八王子のINCLUメンバー12名の管理業務を担当しており、日々、メンバーみんなを輝かせるために頑張っています!

―――加山様ご自身も障害者手帳をお持ちだそうですね。

加山氏

そうですね。20代後半に発症した病気によって、身体障害者手帳2級を取得しました。当社には障害者雇用枠の初期メンバーとして入社して、その後正社員登用され、2021年からリーダー職に就いています。前職は営業や受付だったので、入社時は事務経験なし、エクセル数式の実技テストを暗算でやってしまうくらい、事務スキルはありませんでした(笑)

―――そうだったんですね。この12年ですごい成長ですね!

加山氏

とにかく入社してから一つ一つできるようになっていくことが本当に楽しかったのです!
簡単な仕事から徐々に複雑な仕事を担当するようになっていったのですが、一つ一つ着実にできるようになっていくことが本当に楽しくて!その楽しさを教えてくれた上司との出会いも大きかったですね。

―――それはどんな出会いだったんですか?

加山氏

入社当初から精度の高いマニュアルを準備していてくれたこともありますが、それ以上に、業務の背景や目的などを丁寧に教えてくれて、業務の全体像を理解できるようにしてくれていました。

また、相談した際に「こうすればできるよ」と答えや目の前の対処を教えてくれるだけでなく、私の相談や質問に対して「どんな背景や気持ち、考えからこのような相談になったのか?」を汲み取って対応してくれていました。

―――業務指導するだけなら“答え”を提示した方が、ある意味“楽”なんですけどね。

加山氏

そうですね。その“楽”を選ばずに、業務や一人ひとりの社員に真摯に真剣に向き合って、お互いのことを理解し合いながら、一緒に乗り越え、一緒に喜び合い、一緒にチャレンジして、また一緒に喜び合う。そんな日々が本当に楽しくて、気が付けばできることがまた一つまた一つと増えていき、今ではメンバー12名のリーダーをやらせていただいています。

―――まさに仕事を通じて感じられる“成長と喜び”ですね!

加山氏

そうですね!その“成長や喜び”を今のメンバーにも感じてもらえるように、障害に関係なくその人自身を理解することを大切にしています。

そういう意味では障害の有無は意識していなくて、仕事をする上で少し難しいことがある、その難しいことが人によって違うだけだと考えるようにしています。

―――その“人によって違うこと”は、業務運営上どう対処されていますか?

加山氏

チームには聴覚障害や視覚障害など身体障害の方が約半数、そして精神障害の方が約半数在籍しています。それぞれに得意不得意、できること、できないことはあります。

ただ、私自身も経験がありますが、意外と本人が「できない」と思っているだけで、仕組みややり方を変えればできる可能性があることも多いのです。

「できないことは、できるようにしていけばいい」そう考えています。

そうやって可能性が広がれば、本人の“成長や働く喜びにつながる”ことは、私自身が体験済みです。そのため、上司と相談しながら可能な限り業務の仕組みややり方を工夫するようにしています。

いろいろ工夫した結果「加山さん、できるようになりました!」と嬉しそうに報告してくれるので、その時は自分のこと以上に嬉しいですね!

―――それはマネジメントに求められる大事な部分ですよね?

加山氏

私自身が体験してきた「嬉しかったこと」「できるように導いていただいたこと」、それを実践しています。

そういう意味では、障害の有無や種別などは関係ないのかもしれませんね。

先ほどの上司が「これができなくても、それができるなら、それを活かせばいいじゃない!」と一人ひとりの個性を大切にし、できないことはできるように、そしてできることはもっと伸ばしていこうと考える方なので、その考え方を私自身の体験も踏まえて日々実践しています。

一人ひとりの背景や考えを丁寧に確認することの大切さ

インタビュー二人目は、INCLUで業務やメンバーの管理、運営を担当する高畑氏に“コミュニケーションの大切さ”について伺いました。

―――現在の業務について教えてください。

高畑氏

主に横浜のINCLUで、業務やスケジュール管理を担っています。会社に入社したのは2001年で、業務を通じて障害がある社員とは関わっていたのですが、直接、障害がある社員のチーム運営、管理業務を行うのは今回が初めてです。

――チーム運営、管理業務とは、具体的にどのような業務ですか?

高畑氏

基本的な1日のスケジュールはメンバー自身が予定を組んで毎朝報告をしていますが、チーム全体の状況や依頼された業務の納期、優先順位や割り振りなど調整が必要な場合は、私が調整するようにしています。また、メンバー同士のコミュニケーションが円滑に進むように、メンバーに対してフォローしたりしています。

―――どのような場面で、どんなフォローをされているのですか?

高畑氏

当社の業務においては、基本的にチャットでのコミュニケーションがメインとなっております。そのため、どうしても本人の意図と違うように相手に伝わったり、あるいは受け取る側の状況がわからない表現になったりすることもあると思います。そのような時に、私が介在して業務が円滑に進むように調整を行っています。

―――コミュニケーションは業務で非常に重要ですが、難しさもありますよね?

高畑氏

そうですね。それぞれの背景や気持ちもあるので難しさはありますよね。そのため憶測や思い込みで対応しないということを意識しています。

―――憶測や思い込みで対応しないとは?

高畑氏

どんな言動であっても、その時のご本人なりの背景や考えがあっての言動だと思います。それに対して、こちらの勝手な憶測や思い込みで対応すると、誤解や不信感、ストレスを生みやすくなると思います。そのため、憶測や思い込みを持たずに、しっかりその言動の背景や考え、そして事実確認をすることを意識しています。

―――それは障害の有無に関わらず、コミュニケーションにおいて重要なことですね。

高畑氏

中には自分の気持ちや状況をうまく言葉に表現できない人もいると思います。そのような方の言動に含みや歯切れの悪さを感じた際は、その背景や考えを丁寧に確認し、できるだけお互いにストレスを残さないようにしています。

もし、私のその対応や考えが深く考えすぎていて空振りだったとしても、それはそれでお互いのことを理解し合える機会となっているので、いいかなと思っています。

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この記事を書いた人

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株式会社スタートライン 吉田

企業の障害者雇用支援や障害者の就職・転職支援、特例子会社人事、障害者雇用の業務開発・マネジメント・農福連携などを経験。現在はスタートラインにて、障害者雇用のコンテンツ制作やセミナー講師などに従事。これまで300社、3000名以上の障害者雇用に携わる。