障がい者雇用の理想は、障がいのある人もない人も、同じように仕事や人生を選択できることにあります。ただし、障がいの種類によっては、危険を伴う場合もあり、業務内容の選定には注意が必要です。建設業の場合は、どうなのでしょう?
建設業は、危なくて無理と思っていませんか?
建設業は、国作りや町作りの基礎となる、大切な仕事。住宅やビル、店舗、公共施設など、さまざまな活動拠点が、建設業を必要としています。また、日本は地震大国でもあり、耐震性という条件からも、専門的な技術が必要とされています。
同時に、危険が伴う作業も多く、知的障がい者や精神障がい者が、建設業に携わるのは危険、というイメージが持たれやすいかもしれません。しかし、いくつかの建設企業では、知的障がい者や精神障がい者の雇用に、積極的にチャレンジしています。
障がい者や個人に合わせた仕事を任せるのがポイント
障がい者雇用に取り組む建設企業にとって、まず必要なのが、サポート体制と本人に合わせた指導の徹底です。そのため、総務部が中心となり、なるべく危険の少ない作業で、どのような仕事を任せられるか? 業務時間割や作業分担表を作り、月ごとや半年ごとの目標を記載した、「実行計画書」を作成し、作業を行っている企業もあるようです。
また、どのような人材を採用するか? ということも欠かせません。本人の意欲と、企業が必要としている労働力が一致しているかどうか? 自己管理能力が、どの程度あるのかを見極め、適切な人材を採用していきましょう。
真面目に取り組めば、真面目にがんばってくれます
知的障がいをもつ従業員に、ゴミの回収や、建設予定現場の草を刈る仕事などを任せている企業もあります。知的障がい者の場合、言葉だけでは上手く作業内容が伝えられない場合も多いため、色分けした図面を見せながら、清掃道具の位置、ゴミ回収の順番、ゴミ箱の場所などを指示。こうすることで、知的障がいがある場合でも、すぐに手順を覚えることができ、作業を効率化することができたのです。
障がい者雇用を行う場合、どのような形であれば、その能力を十分に発揮してもらえるだろうか? と考え、工夫して取り組むことが大切です。どのような業務内容であっても、必要とされることは、障がい者にとっても嬉しいこと。しっかりとしたフォロー体制や業務調整さえできれば、彼らはとても真面目に作業に取り組んでくれるのです。
危ない仕事も多いし、障がい者雇用は難しい…、と業種や職種だけで諦めないということは、とても大切なことです。まずは、障がいや障がい者のことを知ることがスタートしてみませんか? 彼らのことを知れば、業務の切り出しを思いついたり、サポートがあればできることが見えてきたりするはずですよ。まずは、障がい者雇用のセミナーなどに参加してみてはいかがでしょうか?
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StartNEXT!編集部
この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。