障がい者が、継続して働き続けるためには、職場でのコミュニケーション欠かせません。ただ、親睦を深めるにあたり、障がい者への配慮のしかたを、迷ってしまう人も少なくないようです。どのような心構えが必要なのでしょうか?
まずは、なにも決めつけないこと
私たちは誰かと接する際、男性か女性か、年齢や外見、声の調子や言葉遣いなど、無意識のうちに、ある程度の予測をたてながら、会話をしています。それは、「傷つけてしまうかもしれない」という不安があるからです。
障がいをもっていても、親睦を深めるプロセスに変わりはありません。しかし、ときにその不安が大きくなってしまい、見聞きした情報により、「こうであろう」と無意識に決めつけてしまうことがある場合もあります。
「こういう障がいがあるなら、これはできないだろう」
「障がいを持っているから、こういう話題は避けたほうがいいだろう」
たとえ気遣いの気持ちからであっても、そのような固定概念は、障がい者との間に壁を作ってしまったり、傷つけたりしてしまう可能性があります。ですので、障がい者とのコミュニケーションにおいては、いろいろなことを決めつけないことが大切です。
わからないままにせず、なんでも質問する
ハンデを抱えているということは、たしかに特殊な状況かもしれません。ただ、それは大勢の人にくらべて、という数の問題でしかありません。ですので、好物はなにか? 趣味はなにか? 好きな季節や好きな歌。苦手なもの。障がいをもっている仲間に対しても、まず質問をしてみましょう。
業務における配慮とは違い、親睦を深めるうえでの「適切な配慮」は、直接相手の心に触れて、声を聞かなければ、わからない場合が多いもの。
もちろん、尋ね方が適切ではなかった、聞いてもなかなか理解ができない、ということは十分にあり得ます。しかし、それはどんな人同士にも起こりうること。障がい者とのコミュニケーションは難しいと思わず、質問することを心がけて接していきましょう。
時間をかけて、何度でも。
知的障がいや精神障がいを持っている場合、なかなかうまく言葉が伝わらなかったり、伝わっているのかどうかが、わかりにくかったり、ということもあるかもしれません。
中には、「ただ一方的に親しくなることを押し付けていないだろうか?」と、不安になるケースもあるでしょう。そのような場合、親しくなるために、より多くの時間をかける必要性があります。
本来は、お互いが歩み寄りをして、自分と相手との親しい関係の形を作ることが多いかもしれませんが、知的障がいや精神障がいなどを持っている方は、その歩み寄りの方法が異なることもあります。
傍から見ると、一見親しいようには見えなくても、その障がい者にとっては、とても大切な人になっていることもあるので、ありのままを受け入れ、自分の意志はまっすぐ伝えることが大切です。
親睦を深めるうえで、共感することは重要な要素です。ただ、障がいを持っていなければわからないことも多くあるため、共感のきっかけをつかめず、障がい者とのコミュニケーションが難しく感じてしまう人も少なくありません。わからなければ質問し、普通とは異なる反応でも受け入れること。そして、積極的に相手を知る気持ちが大切!まずは歩み寄ることから、皆さんもはじめてみませんか?
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StartNEXT!編集部
この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。