障害者にとって働きづらい職場環境とは?スタートラインが調査を実施しました

当社が運営する障害者向け就職情報サイト「MyMylink(マイマイリンク)」に登録されている障害者及び公式LINE登録者を対象に、「働きづらい職場環境」に関するアンケート調査を実施しました。その結果、109名から有効回答を得ましたので概要を報告いたします。

障害者/支援者の皆様は、今回の調査結果を企業の面接準備に、お役立てください。
企業担当者の皆様は、障害者採用や環境整備にご活用ください。

調査内容

目的: 調査結果を発信することにより、より良い障害者雇用の環境を目指すため
期間:2022年4月13日~19日
対象:スタートラインが運営する障害者向け就職情報サイト「MyMylink」の会員や公式LINEに登録済みの障害者など109人
方法:オンラインによるアンケート回答方式
内容:
①年代
②障害者手帳の有無について
③働きづらい職場に関する選択式質問(全12問)
④働く環境についての自由記述

以上、計4問について回答いただきました。

調査結果の詳細

①年代
今回のアンケートにご回答いただいた方の年齢層は以下の通りでした。

②障害者手帳の有無について
今回のアンケートにご回答いただいた方の障害者手帳状況は以下の通りでした。

③働きづらい職場に関する選択式質問(全12問)
アンケートの結果、以下の通りでした。

回答の中で、働きづらいと感じる上位3つは以下の通りです。
第1位「業務が自分に合わない」

【自由記述紹介】
「業務スピードの配慮が欲しい」
「自分の担当業務が、事前に何の説明もなく、他の人の担当に変わったときは、精神的に堪えました。」

第2位「不調時に配慮してもらえない」

【自由記述紹介】
「調子を崩した時のフォローが充実していると、復職しやすいと感じました。」
「清掃の仕事で体が疲れやすいと伝えてありましたが私の体に配慮してもらえず辛い思いをしました。心身ともに体調を崩し退職せざるをえませんでした。」

第3位(同率)「障害に対する理解がない」

【自由記述紹介】
「障害者を初めて受け入れる部署で、腫れ物に触るような接し方をされて、嫌な思いをした。」
「発達障害の2次障害に対する理解があると助かる」

第3位(同率)「部署、チーム異動の相談ができない」

【自由記述紹介】
「年数が経過したり異動等で人が変わると、配慮して欲しい事が無かった事になるのがとても困る。」
「障害があるなしに拘らず、職場の人間関係が上手くいかないと仕事がしづらいです。」

【所感】
アンケートの結果、働きづらい職場だと感じる要因の第一位は「業務が自分に合わない」という結果になりました。
業務が自分に合わないと感じるのは、自分のできることと企業から期待されていることのミスマッチの表れかもしれません。
障害があるなしに関わらず、企業が人を採用するときには、だれかに担ってほしい業務があり、その業務ができる人材が採用されているはずです。
しかしながら、障害者雇用の場合は、多くの企業が、法定雇用率を満たすために採用を始めるというのが現状です。
実際に選考を進める中で障害者にできる仕事を社内から見つけてくるため、障害者自身が自分にできる仕事、できないことを理解して、相手に伝えられていない場合、ミスマッチに繋がってしまいます。
企業側も面接時には、本人のこれまでの経験を丁寧にヒアリングしていくことが重要です。

④働く環境についての自由記述
少数意見ではありましたが、以下のような回答もありました。
在宅ワークでの就職を希望する声や、正社員採用もハードルの高さなどが挙げられました。

「チームではなく、1人で業務ができる環境だと働きやすいと感じます。」
「テレワーク(在宅勤務)がコロナ対策としてではなく企業における勤務形態の一つとして確立されているような企業は働きやすいと思います。通勤時間が長いとそれだけで日常勤務に大きな負担になるため。」
「食事する場所がテレビ付けっぱなしの休憩室しか許されていないと感覚過敏の人間はものすごく困った。」
「障害者のみでなく全員に良い結果が出る環境づくりを最優先にし、障害者ばかり優遇、特別扱い、お荷物といった考えがなくなればよい。」
「ジョブコーチがいるのですが、必ずしも支援される側(障害者雇用されている者)とうまくマッチする訳ではない。その場合、障害者雇用されている者の声が職場にうまく届かず、何のためのジョブコーチなのかと思うことがある。
「在宅勤務がもっとあると尚良い。 正社員のハードルが高い」
「フルリモートフルフレックス、就業時間が短いと働き易い。」
「期間限定の雇用(非常勤)ではなくて、正職員として雇用していただけると、次の仕事を探さねばならないストレスがなくなるので、安心して働くことができる。」
「テレワークと出社を障害や業務の特性に合わせて使い分けできると働きやすい。

最後に

■障害者、支援者の皆様へ
スタートラインでは、就職に向けて準備を進める皆様に向けて、お役立ち情報や求人情報を発信しています。下記リンクからご覧ください。
https://mymylink.jp/

■企業担当者の皆様へ
スタートラインでは日々、企業数230社以上/約1,430名以上(※2022年04月現在)の障害者雇用支援の実績をもとに、オンラインセミナーを定期開催しています。
無料で参加可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
<企業向け障害者雇用支援セミナー>
https://info1.start-line.jp/seminar

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