仕事にはたいてい先駆者や先輩など、指導する人間がいて、指導することができます。それは、知識や技量を持っているからに他なりませんが、障がい者の働き方という点においては、詳しい人が誰もいないという場合もあります。そこで、キーマンになってくれるのが、職場適応援助者(ジョブコーチ)です。
職場適応援助者(ジョブコーチ)とは
職場適応援助者(ジョブコーチ)とは、簡単に言うと、障がいを持つ従業員と職場をつなぐ役割を持つ人のことです。主に、職場で働き始める障がい者の、できること、できないことを正確に伝え、能力に応じた仕事を職場の業務の中から選んだり、企業と障がい者が、働き方について話し合う場を設けたりします。
目標は、障がい者がその職場で、長期的に働くことができるようにすることです。障がい者本人だけでなく、事業所や家族も支援の対象として考え、できるかぎりのサポートをしていきます。
職場適応援助者(ジョブコーチ)の種類
ジョブコーチにもいくつか種類があるため、その一部をご紹介しましょう。
■配置型ジョブコーチ
配置型ジョブコーチとは、「地域障害者職業センター」に配置されているジョブコーチのことで、主に就職が難しいと感じている、重度の障がい者を重点的に支援しています。場合によっては、他のジョブコーチとも連携することもあり、重度の障がいを持っていても、しっかりと自立できるようにサポートしていきます。
■1号ジョブコーチ
第1号ジョブコーチとは、障がい者が職場に適応できるようにサポートすることを目的としています。職場に適応といってしまえば簡単ですが、障がいへの理解や、本人の性格や経験、気持ちなどを汲み取らなければなりません。そして、職場に対しても、確保したい人材としての価値を認めてもらう必要があるため、支援者としての経験や能力において、非常に高いものが求められます。
■第2号ジョブコーチ
第1号ジョブコーチとの違いは、障がい者の雇用を考えている企業のサポートをするという点です。第1号もそうですが、厚生労働大臣の認定を受けるか、第2号職場適応援助者養成所研修を履修する必要があります。しっかりと裏付けされた知識と経験があるため、はじめて障がい者の雇用を考えている企業の心強い味方になってくれるはずです。
職場適応援助者(ジョブコーチ)の支援期間と費用
基本的にジョブコーチの支援は、障がい者本人、企業いずれにも料金などの負担もなく、サポートを受けることができます。
その支援期間は、標準としては2~4ヶ月ですが、1~7ヶ月の間で、個別に必要な期間を設定することができます。
永続的な支援というわけではないので、障がい者本人にとっても、職場や事業主にとっても、ゆくゆくは当事者同士で折り合いをつけ、上手に働き方を調整していけるようになる必要がありますが、十分に利用する価値のある機関といえるでしょう。
障がい者への理解は、言葉でいうほど簡単ではない場合もあります。特に、仕事との兼ね合いや、適切な働き方、任せてよい仕事かどうかは、難しい判断となるかもしれません。ジョブコーチは、その部分においての専門家です。積極的にサポートを受けて、障がい者雇用を進めていきましょう。
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StartNEXT!編集部
この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。