人事担当者が回答! 第2回【緊急アンケート結果】障がい者雇用におけるコロナ禍の影響と今後の施策について

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言(2020年4月発令5月解除)から、約半年が経ちました。

半年経ったコロナ禍の働き方は、テレワークが少しずつ定着してきているのではないでしょうか?

障がい者雇用に関しても、テレワークを検討している企業担当者も多いかと思われます。

コロナ禍での障がい者雇用に取り組む企業担当者の中には、

  • 緊急事態宣言から半年ほど経ったが他社はコロナ禍による障がい者雇用への影響はあったのか?
  • 障がい者の就業環境として在宅や本社など、他社は何を検討しているのだろうか?

のような興味や疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでスタートラインでは、障がい者雇用におけるコロナ禍の影響と今後の施策について調査をするために第2回緊急アンケートを実施しました。

第1回アンケート結果はこちら↓
「緊急事態宣言解除直後、97名の人事担当者に質問! 【緊急アンケート結果】障がい者雇用におけるコロナ禍の影響について」

アンケートにご回答いただいた皆様、ご協力いただきありがとうございました。

コロナ禍で障がい者雇用に取り組むうえで、参考になれば幸いです。

【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:障がい者雇用の担当者
■有効回答数:53名
■調査期間: 2020年9月25日 ~9月28日

目次


質問1 御社の従業員数をお教えください

質問2 業種をお教えください

質問3 本社所在地をお教えください

質問4 現在、障がい者法定雇用率を満たしていますか?

質問5 法定雇用率が来年3月から更に0.1%引き上げとなることをご存知でしたか?

質問6 コロナ禍による障がい者雇用への影響はありましたか?

「ある」「今後ありそう」合わせて約5割の回答でした。
一方、第1回アンケートの同様な質問では、「ある」に類する回答が約7割でした。

このことから、当初想定していたよりも、コロナ禍による障がい者雇用への影響は大きくなかった可能性が伺えます。

質問7 今後、障がい者雇用を積極的に取り組んでいきますか?

質問8 今後、貴社が障がい者を雇用する際の就業環境として検討できるものを教えてください。(※いずれも当てはまらない場合は「その他」を☑)

「自社内(本社など)で雇用」が約6割に対して、「テレワークで雇用」が約1割の回答となりました。コロナ禍でテレワークが進んでいるものの、障がい者を雇用する際の就業環境の検討候補として「テレワークで雇用」は温度感が低いことが伺えます。

新しく障がい者を受け入れる際に、いきなり「テレワークで雇用」はハードルが高いと感じている企業担当者もいらっしゃるのではないでしょうか。

まずは、自社内(本社など)で雇用してから徐々にテレワークにも対応していくステップをイメージされているのかもしれません。

質問9 今、困っていることや不安なことがあればお教えください(自由記述)

・コロナ禍に飲み込まれ、障がい者の不調者が増えている
・勤務場所のスペース問題(ソーシャルディスタンスを設けながらの障がい者雇用が難しい)
・発達障がいや精神障がい者の受け入れ側への教育

アンケート結果の詳細と考察

  • 従業員数1,000名以上の企業は障がい者雇用への関心度が特に高い
  • 従業員数1,000名以上の企業は、75% がコロナによる影響を感じているものの、88%が障がい者雇用に積極性がある

これ以降は、従業員数1,000名以上に着目して詳細を掘り下げてみました。

従業員数1,000名以上の企業は、質問5(法定雇用率が来年3月から更に0.1%引き上げとなることをご存知でしたか?)全員が「はい」と回答したため100%でした。
一方で、従業員数1,000名未満の企業は「はい」と回答したのは約90%でした。

全体的に障がい者雇用の関心度は高い結果となりましたが、従業員数1,000名以上の企業の方が、障がい者雇用への関心度が特に高いことが伺えます。

また、従業員数1,000名以上の企業のうち

・質問6(コロナ禍による障がい者雇用への影響はありましたか?)の75%が「今後ありそう」「ある」と回答

・質問7(今後、障がい者雇用を積極的に取り組んでいきますか?)で88%が「取り組んでいく」と回答

全体の回答では、質問6で54%がコロナによる影響を感じており、質問7で68%が障がい者雇用に積極的に取り組んでいくと回答でした。

従業員数1,000名以上の企業の方が、コロナによる影響をより強く感じているものの、障がい者雇用により積極的な可能性があります

このように、コロナ禍でも積極的な企業があるので、他社状況を加味したうえで障がい者雇用戦略をご検討されるのが良いのではないでしょうか?

一方、質問9(今、困っていることや不安なことがあればお教えください)で「コロナ禍に飲み込まれ、障がい者の不調者が増えている」「勤務場所のスペース問題(ソーシャルディスタンスを設けながらの障がい者雇用が難しい)」と回答があったように、コロナ禍ならではの新しい悩みが出てきているようです。

これらの悩みにも解決していかなければなりません。ソーシャルディスタンスを考慮した環境づくりや、メンタルケアは重要となるでしょう。

メンタルケアに関して、スタートラインでは、障がい者雇用支援技術を研究しているCBSヒューマンサポート研究所があります。

主に障がい特性に関する基礎知識や、認知行動に基づいた科学的な心理療法であるACT(アクセプタント&コミットメント・セラピー)、思考や感情への上手な対応をするためのマインドフルネススキルに関する研究などを行っています。

ACTやマインドフルネススキルをベースに、CBSヒューマンサポート研究所に所属する者が講師登壇した研修事例もあります。

コロナ禍でも在宅で受講可能!障がい者雇用に関するオンライン社内研修【ホープス受講事例】

最後にスタートラインでは日々、企業数170社以上/約1,000名以上(※2020年10月現在)の障がい者雇用支援の実績をもとに、オンラインセミナーを定期開催しています。
参加は全て無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

【企業向け障がい者雇用支援セミナー/お役立ち資料(無料)】
https://info1.start-line.jp/seminar
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Startline編集部

この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障害者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。