外食する際に感じた困難な状況|内橋 翠選手(電動車椅子サッカー)

こんにちは!
電動車椅子サッカー レインボーソルジャーの内橋(ウチハシ)です。

突然ですが質問です!
皆さまは出掛ける際に特に気を付けることや、考えなければいけないことはありますか?

例えば、「時間」や「持ち物」等が出ると思います。
普段から電動車椅子を使用している私は、外出する際に気を付けなければならない項目の中に『食事(外食)』があります。
「食事に気を付ける?」と思った方もいるかもれません。

普段皆さまの生活の中では特に気になることではないと思います。
しかし、私が使用している電動車椅子は重さ100kgを超えます。
そうすると困ることが2つあります。

1つ目が、お店の出入口(構造)や椅子
少しの段差なら問題ありませんが8cm以上の段差や階段、エレベーターが無い建物になるとまず入ることができません。

最近では、お店の入口に段差があると店員さんが「お手伝いしますよ」と声をかけていただける時もあります。しかし、100kg超えになると男性4人でも難しいため、諦めてしまうことがほとんどです。

2つ目が、店内に入れたとしてもカフェ等によくあるお洒落な脚の高い椅子や椅子自体が固定されていること。

固定されている席だと椅子に座れないときは通路にはみ出てしまいます。車椅子だとそういったことは多く、落ち着かないことはもちろん車椅子があることによって通路も狭くなり通る人の迷惑になってしまい、とても居心地がよくありません。

ここまで、私が車椅子を使用して外出する際によくあるエピソードをお話ししましたが、そういったお店ばかりではありません!

先日こんな使いやすいお店に出会いました!

家族で近所に外食した際に案内されたソファー席

先日、家族で近所に外食した際にソファー席に案内されました。(写真1)

「車椅子から椅子に移動することが出来ないので椅子を外して車椅子のまま食べられる場所はありますか?」と店員さんに確認したところ、目の前にある固定されている椅子をパパっと外してくださいました。

よく確認してみると上下のレバーを解除し椅子を外せる構造になっていました。(写真2)

よく確認してみると上下のレバーを解除し椅子を外せる構造になっていました。

固定されている椅子だと勝手に思い込んでいて、見た目では椅子が外れるとはわからなかったので、ちょっとした工夫で簡単に外すことができるのだととても驚きました。

お店の外だけでなく、中に入ってからも見た目ではわからないデザインのバリアフリー。そのような場所が増えていく事は、車椅子を使用している人だけではなく、子供、高齢者といった様々な人にとっても使いやすいと思いました。

また、時間がかからずに誰もができる簡単なやり方は、誰の負担にもならず、人を選びません。みんなが気持ち良く使える場所になることで誰もが外出しやすくまた、生活しやすい世の中になると思っています。

今回は私が外出する際に感じた困難な状況をお伝えさせていただきました。他にも、外を歩いていると不便に感じる箇所は色々とあります。

それはまた次回にお伝えしたいと思います。

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Startline編集部

この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障害者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。