StartNEXT!をご覧の皆様、こんにちは。
私は以前、福祉施設で障がいのある方の就労支援を行っておりましたが、サポート付きシェアオフィスサービスという魅力に惹かれて、現在はサテライトオフィスのサポーターとして働いております。今回は障がい者就労支援というフィールドで、サテライトオフィスがいかに魅力あるサービスかをご紹介させていただきます。
高まる精神障がい者雇用のニーズ
サテライトオフィスの魅力をお伝えする前に、障がい者雇用の現状について簡単にご説明させていただきます。
ご存知の通り、障害者雇用促進法によって、企業では雇用する労働者数の2.0%に相当する障がい者を雇用する義務があります(障害者雇用率制度)。この障害者雇用率は2018年4月から2.2%にあがり、2020年度末までに2.3%に引き上げられる予定です。また2018年4月からは、精神障がいの方の雇用も義務化されます。国としては障害者雇用の推進を図っており、今後も法改正などにより状況が変わっていくことが予想されます。
実際に障がい者の就職者件数は近年、増加を続けていて、その中でも特に精神障がい者の雇用は急激に増加しています。これは身体障がい者や知的障がい者だけでは雇用率の達成が難しくなりつつあり、今後は精神障がい者の雇用も取り組まなければいけなくなってきているという事情が窺えます。
精神障がい者雇用の課題
しかし残念ながら「精神障がい者の雇用は難しい」といったネガティブなイメージが世の中にはまだあります。その理由としては、精神障がいの就職率が増加しているのと同時に、離職率も増加していることが考えられます。
ハローワークでは離職率のデータは公表されていませんが、精神障がいの方の離職率は年間44%という研究データがあります。この数値は身体障がい者の離職率12%、知的障がい者の離職率9%に対して圧倒的に多いことが分かります。離職の理由は様々ですが結果的にはメンタル面の不調が多いのが事実です。
「身体障がいの方には環境の整備」を、「知的障がいの方にはマニュアルの準備や分かりやすい指導を」といった配慮と比較すると精神障がいの方へのメンタル面のケアというのは確かに難しいかもしれません。また、身体障がいの方や知的障がいのかたは公的な職業リハビリテーションや福祉サービスにより最終的に自立した職業生活を送ることは十分に可能ですが、精神障がいの方がそれを目指すには就職後も症状の変化やその場に応じたニーズ、課題などに柔軟に対応していく必要があります。
精神障がいとはそもそもどういった障がいなのか、どんな配慮が必要なのか。それらが身体障がいや知的障がいと比べて分かりにくいというのが、精神障がい者雇用の一番の課題かもしれません。
※参考研究データ
精神障がい者の離職率に関する研究―最近10年間の分析―
http://www.s-ahs.org/jahs/JAHS%20Vol5%281%29%20002.pdf
サテライトオフィスの魅力
弊社スタートラインのサテライトオフィスでは精神障がいの方が多く働いておりますが定着率90%以上を誇っています。サテライトオフィスの魅力はたくさんありますが、サポート体制が一番の魅力と考えます。
オフィス内に専門知識を持ったサポーターが存在して、様々なニーズや課題に対応することができます。そしてこのことは精神障がいの方だけでなく、身体障がいや知的障がいの方にも非常に効果的であると感じています。何故ならメンタル面の不調というのは精神障がい者の方だけの問題ではなく、健常者の方も含めた誰にでも当てはまることだからです。
サポーターとしてサテライトオフィスで勤務していると、日々たくさんの相談を受けます。それは些細なことから、深刻なことまで。我々サポーターは決してそれらの全てに対応するわけではなく、要望からニーズを分析してアプローチをしていきます。オフィス内という近い存在だからといって、その場限りの対応をするわけではなく、自立した職業生活を送っていただけるよう考えてのサポートを心がけています。
ニーズが高まっているものの、難しいと言われている精神障がい者雇用。万全なサポート体制によってこれに対応することが出来るサテライトオフィスは非常に魅力的なサービスであると考えます。
障がい者雇用のことならなんでも相談ください
株式会社スタートラインは、様々な障がい者雇用支援サービスを提供しております。
興味をお持ちいただけた方は、まずお気軽にご相談ください。
StartNEXT!編集部
この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。