こんにちは、株式会社スタートラインの三木です。
この度、障がい者理解推進チームWa’s様が主催する 障がい理解のためのOne-up講座が千葉県柏市にて開催され、株式会社スタートライン障がい者雇用研究室室長の刎田文記(はねだふみき)が登壇しましたので、講演内容と会場のご様子をお伝えしたいと思います。
この日のテーマは「障がい者雇用の現状と企業事例」。
当日は、近隣の特別支援学校の進路担当の先生や、障がい者ご本人様、障がい児の保護者の皆様がご参加されていました。
今回の講演では、障がい者雇用に関する法令や就職準備など「働く」というところに焦点を当ててお話ししました。
「障害者雇用推進法の改正」「障害者虐待防止法」「差別の禁止・合理的配慮」についてなど障がい者雇用に関する法令を中心に、企業の取り組み事例を紹介しながら、近年の雇用傾向をお話ししました。
まずは「配慮」について。
【例題1】
車いすの方を採用しました。社内の休憩室は2階にありますがエレベータがありません。そのため、休憩室が利用できない状況です。しかし、オフィス環境を改善するための予算が現状ありません。休憩室が使えないことは差別でしょうか?
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これは差別に当たりません。企業の経済的理由ですぐに対応できない場合は該当しません。しかし、しっかり休憩できる代わりのスペース確保やオフィス環境改善の努力義務は発生します。
【例題2】
精神疾患の方から「人混みではパニックや過呼吸が生じてしまうことがあるため出勤時間をズラしてほしい」と申し出がありました。対応しますか?しませんか?
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精神疾患に限らず、通勤で負担を感じてしまう方は多いです。(身体障がいの方はラッシュ時の移動は場合によっては危険を伴います)そのため、時差出勤を認めるなどの対応が求められます。
「配慮」は本人からの申し出があり、過剰でない限りは対応が求められます。
続いて「雇用事例」について。
これまではハローワーク紹介による就職件数は身体障がい者が多かったのですが、近年は精神障がい者の方の紹介件数が増えております。
5年に1度見直されている法定雇用率ですが、今後も増えていくと推測されます。
【企業事例1】
映画館運営会社:全国の店舗人事担当者向け集合研修を実施。集合研修により、互いの経験などをディスカッションすることで、社内での障がい者雇用へのイメージが変化!各店舗で近隣の学校や支援機関と連携をとり、積極的に採用している。
【企業事例2】
ITソリューション会社:法定雇用率は達成しているが、雇用している方々の障がい種別に偏りがあることに疑問を抱いた社長は、社内向けの業務専門とする新たな部署を作り障がい種別問わず、適した仕事を通して活躍できる場を創出。法定雇用率にこだわることなく積極的に採用をしている。
企業の事例を取り上げたところで、学校教育現場で、家庭教育現場で「今」なにが出来るかを最後にお話し講演を終えました。
刎田の話に耳を傾けやや前のめりになる方、資料にメモを取る方など、ご自身や生徒様の将来、お子様の自立を真剣に考えられているご様子が伺えました。
世の中の動き、企業情報、学校教育、家庭教育など様々な角度から「障がい者雇用」をみていき、情報交換やご意見を交わせる機会の創出が必要であると改めて実感いたしました。
今後も「関わるすべての人に働く喜びを」感じていただけるよう、様々な取り組みを行ってまいります。
この度は、障がい者理解推進チームWa’s様お招きいただきありがとうございました。
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StartNEXT!編集部
この記事は株式会社スタートラインの社員および専門ライターによって執筆されています。障がい者雇用の役に立つさまざまなノウハウを発信中。